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【ガキの使い】笑ってはいけない錬金術師【ハガレン】

1 名も無き被検体774号+ 2011/10/29(土) 15:20:42.79 ID:WCEULpBB0

藤原「お前らちょっと並んでくれるか」

遠藤「並んでますよ」

浜田「ンフフフフwww」

松本「台本通りか! 『並んでない時のみ』て書かなあかんのか」

山崎「ハハハハハ!www」






2 名も無き被検体774号+ 2011/10/29(土) 15:23:29.81 ID:WCEULpBB0

藤原「今日はお前たちには、国家錬金術師として働いてもらう」

浜田「なんやねん国家錬金術師て」

田中「あれ違いますか? 錬金術の研究を国費でできる代わりに、軍属になるっていう」

遠藤「あー、軍の狗ってやつね」

山崎「田中なんでそんなん知ってんの?」

田中「………………」

山崎「え? なんで?」

浜田「ンフフフフwww」






3 名も無き被検体774号+ 2011/10/29(土) 15:26:12.16 ID:WCEULpBB0

藤原「お前たち新人錬金術師の教育係の藤原や。ところで田中、錬金術の原則は何と何や?」

田中「は? え? えっと……等価交換の法則と、質量保存の法則ですか?」

藤原「正解や。でも芸人としては不正解やな。もっとボケていかんと」

田中「えwはい…すんませんw」

浜田「ンフフフフフw」

松本「フフフw」






4 名も無き被検体774号+ 2011/10/29(土) 15:29:55.89 ID:PXaEZ9ZX0

かまわん続けろ





5 名も無き被検体774号+ 2011/10/29(土) 15:29:57.22 ID:tjChkhEn0

期待します。


6 名も無き被検体774号+ 2011/10/29(土) 15:30:23.78 ID:WCEULpBB0

藤原「それでは国家錬金術師としての心得を教える」

松本「僕は嫌です! やりたくないです!」

藤原「…………ひとつ、金を錬成してはならない」

遠藤「ほんまにアドリブできないんですね」

浜田「ンフフフフッ!www」

藤原「ふたつ、人を錬成してはならない。みっつ、決して笑ってはいけない。これらを破った場合、その場でキツい罰を受けてもらう。特に人体錬成は禁忌で、もしやったら体の一部を持って行かれるから注意してや。以上や」

遠藤「今回藤原さん調子いいですね」

藤原「今からお前たちにはバスで、えー、だいそ、えー、だいそうそう、えー」

浜田「もぉー! ちゃんとしゃべれや!www」

松本「お前のしゃべりで笑うんはセーフにしてや!」

田中「藤原さんが噛むまで落ち着かないですけどねw」

遠藤「ハハハハハハw」






7 名も無き被検体774号+ 2011/10/29(土) 15:33:30.41 ID:WCEULpBB0

藤原「今からお前たちには、バスで、大総統府に移動してもらう」

浜田「なんやねん大総統府て…」

藤原「バス停はこっちや」

山崎「またバスやぁー!」

松本「ていうかなんでバスやねんw」

田中「? 藤原さん、あれ何ですか?」

浜田「あれ? 着替えのボックスやん」

松本「藤原さーん! 今回は着替えないんですかー?」

藤原「……あれは、着替えのボックスや」

遠藤「わかってますよ」

浜田「ンフフフッw」

藤原「お前たちの、観察力の、テストを、したんや、田中、よお、気付いたな」

松本「精いっぱいのアドリブや」

山崎「ハハハハハ!www」

藤原「それじゃあ、お前たち着替えてくれるか」






8 名も無き被検体774号+ 2011/10/29(土) 15:36:45.80 ID:WCEULpBB0

藤原「ほんなら、松本! 出てきてくれるか」

松本「(シャッ)……今回は、国軍の軍服なんですね」

藤原「なかなか様になっとるやないか。今にも大爆笑を錬成しそうやな」

松本「……ちょっとよくわからないですけど」

藤原「次は浜田! 出てきてくれるか」

浜田「(シャッ)……」

藤原「お、ブサイクなクチビルも気にならんぐらいの凛々しい軍服姿やな」

浜田「……フフッw…あぁはいw」






10 名も無き被検体774号+ 2011/10/29(土) 15:43:07.89 ID:WCEULpBB0

藤原「遠藤! 出てきてくれるか」

遠藤「(シャッ)どうすかね?」

藤原「やっぱり遠藤はどんな格好でも男前やなぁ。これで娘のほへとも惚れ直すで」

遠藤「いろはです」

藤原「次、田中! 出てきてくれるか」

遠藤「いろはです」

松本「ンフフw」

田中「(シャッ)はい」

藤原「ちょっと臭そうやけど、なかなか似合っとるで」

田中「……」

浜田「ンフフw」

藤原「シュールな笑いの錬成陣を期待しとるで」

田中「……はい」






11 名も無き被検体774号+ 2011/10/29(土) 15:49:22.22 ID:WCEULpBB0

藤原「ほな行くで」

浜田「ンナハハハハハ!www」

山崎「(シャッ)ちょっともー! こっからこんなんですか!?」

田中「フフフw」

藤原「今からお前たちには、バスで、大総統府に移動してもらう」

遠藤「それさっき聞きましたよ」

浜田「ンフフフフッwww」

藤原「バス停はこっちや」

藤原「……ここにバスが来るから、バスの座席に座った瞬間からスタートや」

(ブロロロロォォォォ…)

浜田「あれや…」

松本「えぇ…なにあれ…」

(キィッ…)

藤原「これが我が国、ガースートリスにひとつしかないという、国家錬金術師専用特別装甲車、通称黒光りバスや。どうや浜田、かっこええやろ」

浜田「ぃゃw…はぁまぁw…貴重なんですね?」

藤原「ほんなら乗ってくれるか」

遠藤「やっぱり返しはないんですね」

田中「フフフッw」

浜田「ハァ…」

松本「おもっきり那須ナンバーやけどね」

山崎「ハハハハハッ!www」






12 名も無き被検体774号+ 2011/10/29(土) 15:59:21.09 ID:WCEULpBB0

遠藤「…動き出しましたね」

浜田「山ちゃんそれ笑ってんちゃうん?」

山崎「笑ってないですって!」

田中「笑ってますね」

浜田「なんでセーフやねん…」

松本「寄席ぐらい笑ってるやん」

浜田「ンフフフフッ!」

デデーン! 『浜田 山崎 田中 アウトー!』

浜田「お前いらんこと言うなや!」

遠藤「ほんまに、早々の仲間割れはやめましょうよ」

浜田「ほんでなんでこいつはセーフやねん……イタッ!」






13 名も無き被検体774号+ 2011/10/29(土) 16:07:09.01 ID:WCEULpBB0

田中「あ、ここ違いますか?」

浜田「もう着いたんかい」

遠藤「今回はバス短かったですね…」

藤原「ほんなら、降りてくれるか」

藤原「……お前たち、ちょっと見てくれるか。ここがガースートリスの軍事、行政の要。大総統府や」

松本「めっちゃちゃんとしてるやん」

田中「すごい建物ですね…」

山崎「ほんまもんちゃいますか?」

松本「え?」

山崎「え?」

松本「…………」

山崎「…………」

浜田「ンフフフフッw」

デデーン! 『浜田 アウトー!』

浜田「もー!なんやねん山ちゃん!」

山崎「えぇっ! なんで僕なんですか!?」

遠藤「ちょお、邦正さん、ほんまもんってなんですか?」

松本「ちょっとおかしいよね…」






16 名も無き被検体774号+ 2011/10/29(土) 16:16:37.09 ID:WCEULpBB0

藤原「お前たち、ちょっとこっちに来てくれるか」

遠藤「なんですか、もー」

浜田「はよ入ろうや、寒いし」

藤原「この銅像は、この国、ガースートリスを建国したという、スガトリヤの銅像や。一説では、この国に錬金術体系をもたらした、東の賢者と同一人物とも言われてるんや」

松本「なんでですか?」

藤原「……どうや、かっこええやろ」

浜田「何か返せや…」

藤原「ほな行くで」

浜田「チッ……」

藤原「(ゾロゾロ……)……ここが大総統執務室や。新人の国家錬金術師は、ここで二つ名を大総統直々に決めていただくんや」

遠藤「へー」

藤原「どうや松本、嬉しいやろ」

松本「…はい」

藤原「ほな入ゴホッゴホッ」

松本「ンフフフフッwwwwww!」

デデーン! 『全員 アウトー!』

浜田「もー!」

遠藤「かんべんしてもらえないですかね!」

山崎「ええかげんにしてや、もー!」






18 名も無き被検体774号+ 2011/10/29(土) 16:21:20.24 ID:WCEULpBB0

藤原「ほな入るで。(コンコン)失礼します!」

浜田「誰やろな…」

松本「あー…おるわ…背中向けて…」

???「…………」

山崎「顔見えへんの嫌やわぁ…」

田中「ほんまですね…」

藤原「大総統、新人の国家錬金術師、5名、連れて、参りました」

???「ありがとうございます……私がガースートリス国軍大総統の……」






19 名も無き被検体774号+ 2011/10/29(土) 16:27:53.55 ID:WCEULpBB0

杉下「杉下右京です」

デデーン! 『全員 アウトー!』

浜田「あかんやろ!!」

松本「ハハハハハ!wwwwww」

田中「右京さん出たwww」

遠藤「これはダメでしょ!」

松本「(バシンッ)ぬあっ!!」

浜田「……イッタぁ…」

山崎「紅茶飲んでるで…」

田中「右京さん、紅茶好きですからね」

杉下「えー、それでは……国家錬金術師になった者には、私が二つ名を授けることになっています」






20 名も無き被検体774号+ 2011/10/29(土) 16:31:04.53 ID:WCEULpBB0

杉下「かく言う私も、実は国家錬金術師でしてね……ちなみに私の二つ名は……チンカス」

山崎「ハハハハハ!wwwwww」

浜田「………ンフフフフッwww」

デデーン! 『全員 アウトー!』

山崎「ぅあッ!」

浜田「いったぁ…」

杉下「……チンカスの錬金術師」

松本「ンフフフフwww」

田中「ブフッwww」

デデーン! 『松本 遠藤 田中 アウトー!』

松本「名乗んなやwwwイッタ!」

浜田「……あかんやろ、これ」

遠藤「ふぅーッ!」

杉下「では…みなさんの二つ名を決める訳ですが、その方法は…(ゴソゴソ)これです(ペラッ)」






22 名も無き被検体774号+ 2011/10/29(土) 16:35:26.19 ID:WCEULpBB0

杉下「これからみなさんに一枚ずつ、この紙を渡します。紙にはそれぞれ異なる錬成陣が描かれているので、それを使って錬成してください。錬成されたもので、みなさんの二つ名が決まります」

浜田「…錬成て…やったことないで…」

杉下「大丈夫ですよ、錬成陣と素材があれば、精神を集中して錬成陣と素材に同時に触れるだけで勝手にできます。素材はこの部屋の床です。特殊な合成建材でできていて、大抵のものは錬成できるようになっています」

遠藤「へー、そうなんや」

杉下「そして、これらの錬成陣はみなさんおひとりおひとりの思考、記憶と連動するようにできています。従って、同じ錬成陣でも人によって錬成されるものが違います。『好きな食べ物や女性のタイプ』が、人によって違うように、ね」

田中「そんなんできんねや…」

杉下「それでは、浜田さん、どうぞ」

浜田「…はい。ありがとうございます」

山崎「…ずっと紅茶持ってるで」

遠藤「邦正さん、そういうのは、ちょっと、いいです」






24 名も無き被検体774号+ 2011/10/29(土) 16:39:45.31 ID:WCEULpBB0

杉下「松本さん、どうぞ」

松本「あ! ありがとうございます!」

杉下「遠藤さん、どうぞ」

遠藤「ありがとうございます!」

松本「…山ちゃん無視パターンかな…」

杉下「田中さん、どうぞ」

田中「…ありがとうございます」

杉下「山崎さん………………どうぞ」

山崎「…………ありがとうございます」

杉下「……(バシャッ)」

山崎「?! アッッツゥゥゥーーー!」

浜田「?! ンナハハハハハ!wwwwww」

デデーン! 『浜田 松本 遠藤 田中 アウトー!』

松本「www杉下右京がwwwwww紅茶ぶっかけたwwwwwwイッタwww」

田中「フフッwwwちょっと、邦正さん、錬成陣ビショビショですよ……はい」

山崎「ありがとう……もー笑いごとちゃいますよー! もー! ……めっちゃ熱いわ、絶対!」

浜田「ンフフフフwww」

田中「ハハハハハwww」

デデーン! 『浜田 田中 アウトー!』

浜田「もー! 山ちゃん!」

松本「なんやねん…絶対てw」

浜田「……あいつもわろてるやん…イタッ!」






25 名も無き被検体774号+ 2011/10/29(土) 16:43:41.01 ID:WCEULpBB0

杉下「それでは、浜田さんから順番に、錬成してもらいます。錬成陣を床に置き、床と錬成陣の両方に触れながら、精神を集……」

浜田「(ブゥッ)」

山崎「ハハハハハwww」

田中「フフッw」

デデーン! 『山崎 田中 アウトー!』

松本「ほんま、ゆるゆるやな」

浜田「あ、じゃあ、いいすか? えーと、こうか?」

(バシンッ)

浜田「おぉ…ほんまにできたわ」

松本「ッ!! ンフフフフwww」

デデーン! 『松本 山崎 遠藤 アウトー!』

松本「なんでwww焼きそばやねんwww」

遠藤「相当好きなんですねw」

杉下「それでは、浜田さんの二つ名は、焼きそば。焼きそばの錬金術師」

浜田「…………はぃ…」

デデーン! 『浜田 アウトー!』

浜田「えー! 我慢したやん!」






27 名も無き被検体774号+ 2011/10/29(土) 16:46:32.77 ID:WCEULpBB0

杉下「それでは、次に、松本さん、お願いします」

松本「えー、どうすんの? あ、チャック開いてるわ」

浜田「ンフフフフwwwやめろや! はよやれや!」

デデーン! 『浜田 アウトー!』

松本「ほんなら、やりまーす」

(バシンッ)

松本「…え?…なに?」

田中「フフッwww」

デデーン! 『田中 アウトー!』

遠藤「……あぁ…ローションですね…」

浜田「……」

杉下「ヌルヌルの錬金術師」

浜田「ンフフフフwww」

松本「ハハハハハwww」

デデーン! 『浜田 松本 アウトー!』

浜田「ちょお右京さんw! そんなん言うてよろしいのw? イッタ!」

杉下「……ヌルヌルの錬金術師」

浜田「ンフフフフwww」

田中「ブフッwww」

デデーン! 『全員 アウトー!』

田中「これはwww…」

山崎「反則やって!」






29 名も無き被検体774号+ 2011/10/29(土) 16:49:42.44 ID:WCEULpBB0

杉下「それでは、遠藤さん」

遠藤「あ、ちょっと待って下さい」

浜田「なんで今リップクリーム塗るねん!」

遠藤「乾燥するんですよ。すいません、えっと…こうか?」

(バシンッ)

遠藤「え?…なにこれ?…パネル?」

杉下「どうぞ、裏返して見てください」

遠藤「……! フハハハハwww」

浜田「ンフフフフwww」

デデーン! 『浜田 遠藤 アウトー!』

浜田「こんなんさー! デビュー当時の写真とかさー!www絶っ対笑うやん!w」

杉下「遠藤の錬金術師」

松本「ンフフフフフフフwwwwwwwwwwww」

デデーン! 『全員 アウトー!』

松本「そのまんまかいwwwイッタ!」






30 名も無き被検体774号+ 2011/10/29(土) 16:53:02.09 ID:WCEULpBB0

山崎「あかん…ここ、ヘタしたら全部アウトですよ…」

浜田「…この部屋は早めに終わっときたいな…」

杉下「それでは、田中さん」

田中「うわー! 頼むっ! 変なん嫌やー! ほんまに! お願いします!」

浜田「ええからはよやれや!」

松本「ほんまビビりやなぁ」

田中「あ…はい…頼むっ!」

(バシンッ)

山崎「…! フハハハハ!www」

浜田「ンフフフフwww」

デデーン! 『浜田 山崎 アウトー!』

松本「あ…田中のフィギュアやん…めっちゃよおできてるわ…」

杉下「フケツの錬金術師」

浜田「ンナハハハハハ!wwwちょお! フィギュア関係ないやん!」

松本「ンフフフフwww」

デデーン! 『浜田 松本 アウトー!』






32 名も無き被検体774号+ 2011/10/29(土) 16:56:58.77 ID:WCEULpBB0

浜田「あー! 山ちゃんもうパッパといってや!」

山崎「えーw! なに出んのぉw」

松本「普通にわろてるやん」

デデーン! 『山崎 アウトー!』

山崎「…イタッ!」

杉下「それでは、山崎さん、お願いします」

山崎「はい! よっしゃー!」

(バシンッ)

松本「…え?…何これ?」

浜田「うわうわうわ!…あかんあかん!」

遠藤「え?…なんですかこれ…」

田中「これは…えぇ?…」

浜田「あれ? 山ちゃん?」

遠藤「あれ? どこいったんですかね?」

松本「大総統、あれ何の錬成陣なんですか?」

杉下「人体錬成です」

浜田「ンナハハハハハ!www」

デデーン! 『浜田 松本 遠藤 田中 アウトー!』

松本「www禁忌犯したwwwwwwイタッwww」

遠藤「ハハハハハ!wwwwww」






33 名も無き被検体774号+ 2011/10/29(土) 17:01:25.49 ID:WCEULpBB0

遠藤「ちょお、ほんまに邦正さん大丈夫ですかね? ていうか、どこ行ったんですかね?」

田中「なんか、体の一部持ってかれるって言ってへんかった?」

遠藤「あー! 言うてた言うてた! それ、なんでなんですか?」

杉下「……そうですね、彼が戻ってくるまで、少しあるでしょうし、説明しましょうか……人体錬成、つまり、人を創り出すというのは、人間が踏み込んではならない、言わば神の領域なんですねェ。そこに踏み込むことで、人は神、即ち真理を目の当たりにするわけです」

遠藤「へー」

杉下「彼は先ほど、扉の中に引っ張られましたよね? 言ってみれば、その扉の中が、真理、つまり神の領域ということです」

浜田「へー」

杉下「そこで真理を見た人間は、普通の人間のように、錬成する際に錬成陣を必要としません。わざわざ錬成陣を描かなくても、このように手を合わせるだけで(パンッ)錬成できます。真理を見た者は、森羅万象を知り尽くしているわけですからねェ」

松本「めっちゃ便利やん」

杉下「そうですね。しかしその代償として、体の一部を持って行かれるわけです……ある者は四肢を、ある者は臓腑を、ある者は五感を、ある者は大切な思い出を……神の領域への通行料としてね……」

遠藤「お~、今の右京さんぽいな」

田中「ほんまやな」

浜田「大丈夫かな山ちゃん」






34 名も無き被検体774号+ 2011/10/29(土) 17:05:21.64 ID:WCEULpBB0

(バシンッ)

山崎「………?………え?」

浜田「お、山ちゃん! 大丈夫か?」

田中「見た目…変わんないですね」

松本「どこ持ってかれたん?」

山崎「え?……なんですかそれ?」

松本「さっきの人体錬成やってんて………w」

山崎「え……なんでそんなんさすの?」

松本「………」

浜田「………」

田中「………ハハハッw」

浜田「ンフフフフwww」

デデーン! 『浜田 松本 遠藤 田中 アウトー!』

遠藤「邦正さん、ほんまにその顔やめてくださいwww」

山崎「なんやねん、その顔て!」

浜田「山ちゃんほんま、ちょおやめてw…」

田中「でも、ほんまに、体はどこも無事とちがいますか?」

杉下「山崎さんご自身がどこも痛くなければ、そうなりますね。もし右手を持って行かれていたら、切断されたようになりますから、止血の必要があります」

山崎「いや、だからなんでそんなんさすんよ?」

浜田「…山ちゃん…もうええて…黙って」






35 名も無き被検体774号+ 2011/10/29(土) 17:08:50.87 ID:WCEULpBB0

遠藤「でもそうなると、邦正さん、ほんまに何を持ってかれたんすかね?」

山崎「いやほんま全っ然わからへんねん!」

松本「笑いのセンスとかやったらええのにな」

山崎「いやそれ一番ダメでしょ!」

松本「ええやん、使ってないやん」

浜田「ほんまやな、真理タダ見やで」

遠藤「うわー! 邦正さんそれめっちゃいいですね!」

杉下「スベリの錬金術師」

山崎「……え? ほんまに笑いのセンスなん?」

田中「……フフッw」

デデーン! 『田中 アウトー!』

浜田「ちょお待って、ほんなら山ちゃん、手ぇ合わせるだけでなんでも錬成できんの?」

山崎「なんですかそれ?」

杉下「そうですね、錬成したいものを思い浮かべて、手を合わせれば、この部屋の床なら、大抵のものは作れます」

浜田「ちょおやってえや」

山崎「えー! …こうですか?」

(パンッ)

(バシンッ)

浜田「…………」

松本「いや、なんでこれ錬成したん?」

遠藤「画的にね、全然変わらないですね」

田中「ブフッw」

デデーン! 『田中 アウトー!』

田中「……あー……もー……なんで床の模様変えたんですか……」

松本「お前の森羅万象それか」

浜田「ンフフフフwww………チッ」

デデーン! 『浜田 アウトー!』






36 名も無き被検体774号+ 2011/10/29(土) 17:11:54.65 ID:WCEULpBB0

杉下「それでは、私からは以上です。藤原さん、あとはお願いします」

藤原「大総統、ありがとうございました。ほな行くで(ガチャ)」

浜田「田中そのフィギュアええな」

田中「自分のは……いらないんですけどね」

遠藤「ええやん、俺なんかそのまんまやで」

山崎「遠藤の錬金術師て…なぁ?」

松本「…………w」

浜田「ほんまこいつさぁ、完全にわろてるやん……チッ」

(バタンッ)

杉下「………………」

(ギシッ)

杉下「…………妙ですねェ……人体錬成の錬成陣なんて……用意しましたかね……(チャッ……ピ…ピ…)」

(プルルル…プルルル…ガチャ)

杉下「杉下です」






37 名も無き被検体774号+ 2011/10/29(土) 17:15:37.36 ID:WCEULpBB0

藤原「(ガチャ)ここがお前たち5人の部屋や。指令が来るまで待機しといてくれるか」

遠藤「あーまたこの感じかー」

浜田「もー絶対引出しネタあるやん!」

田中「タイミングも大事ですからね」

山崎「そやねん、すぐじゃない方がええパターンもあんねんな」

浜田「ほんならちょお一服しようや」

遠藤「あ、僕お茶入れますわ」

松本「ティッシュとかない? あ、あるやん、ちょお、焼きそばの錬金術師、それ取って」

浜田「ぁあ?……」

松本「……フフフフフwww」

デデーン! 『松本 アウトー!』

松本「ほんまそのwwwチンパンジーみたいな顔やめてwww」

『緊急指令! 緊急指令! 敷地内に不審者が侵入した! 各員、警戒態勢をとれ! 繰り返す、緊急指令! 緊……』

松本「びっくりしたぁ…」

浜田「なに今の?」

遠藤「藤原さんが言ってた、指令ちゃいます?」

田中「不審者がどうとか、言ってましたね」

山崎「痛いの嫌やわぁ…」

松本「え? ほんでどうしたらええの?」

藤原「(ガチャ)ちょっと聞いてくれるか、今この敷地内の練兵場に不審者が侵入したらしい。ええ訓練になるから、お前たち5人で対処してくれ」

浜田「えぇー?!もー!」






38 名も無き被検体774号+ 2011/10/29(土) 17:19:17.51 ID:WCEULpBB0

松本「もー! 外めっちゃ寒いやんけ!」

浜田「どこおんねんなー!」

田中「練兵場って言っても、めっちゃ広いですね」

遠藤「あ、あれちゃいます?」

山崎「えー? 誰あれ?」

???「ヒィッ?!」

遠藤「あー、あの人ですか」

田中「いつものあの人ですね」

山崎「いつもの感じですね」

松本「もー出てこんでもええのにな」

浜田「ほんまあいつ、この状況やとうっとうしいだけやねん」



ヘイポー「え…何?…ヒィッ?! 誰?」

遠藤「お前が不審者やな?」

ヘイポー「ぼっ、ぼくは、テ、テロリストだぞ!」

浜田「ほんまうっとうしいわ」

松本「ほんでこいつどうしたらええねん?」

ヘイポー「テ、テロリストだぞ! 銃持ってるぞ!」

浜田「うるさいねん!(パッ)」

ヘイポー「あ…」






39 名も無き被検体774号+ 2011/10/29(土) 17:23:00.84 ID:WCEULpBB0

田中「浜田さん、さすが速いですね」

松本「日常やもんな、チャカの扱いは」

山崎「ハハハッw」

松本「……」

浜田「……」

デデーン! 『山崎 アウトー!』

山崎「えっ?!」

松本「『えっ?!』ちゃうよ。普通に笑いすぎや」

遠藤「家におるみたいな笑い方でしたね」

山崎「……イッタァ…」

浜田「ほんまに…こんなリアルなチャカ用意してどないすんねん…(ポイッ)」

(パァ…ン)

浜田「え?」

松本「え? なんで?」

遠藤「なんですか? 今の音」

松本「え…煙出てるし…穴空いてるで…地面に…」

田中「……暴発…ですか?」

山崎「え? 今のほんまもん?」

ヘイポー「え? なにが?」






40 名も無き被検体774号+ 2011/10/29(土) 17:23:56.87 ID:WCEULpBB0

ちょっと買い物いってきます





41 名も無き被検体774号+ 2011/10/29(土) 17:24:54.18 ID:N4H2NIx7O

ほしゅ





44 忍法帖【Lv=3,xxxP】 2011/10/29(土) 17:52:55.29 ID:5tbtYeDL0

電車の中で見てしまった。
ニヤニヤが止まらん。






45 名も無き被検体774号+ 2011/10/29(土) 17:55:13.70 ID:InKxvAmp0

意外と合ってて面白いww




46 名も無き被検体774号+ 2011/10/29(土) 17:57:51.67 ID:WCEULpBB0

遅くなりました
保守、感謝します






47 名も無き被検体774号+ 2011/10/29(土) 17:59:59.52 ID:WCEULpBB0

浜田「シャレならんやんけボケェェェェ!!(ガッ)」

ヘイポー「ひぃぃぃ! いっ、痛い!」

浜田「なんで!(ガッ)お前が!(ガッ)あんなもん!(ゴッ)持っとんねん!!(バキィィッ)」

ヘイポー「いっ、いた! 痛い! 知らない! 僕知らない! 知らないよぅ!」

遠藤「?! ちょっと浜田さん、待ってください…… ヘイポーさん、あれがほんまもんって知らんかったんですか?」

ヘイポー「え? なにが?」

遠藤「…………」

山崎「……フフッwww」

田中「ハハハハハ!www」

デデーン! 『山崎 遠藤 田中 アウトー!』

遠藤「何なんですかほんまにw」

浜田「おい、お前ほんまにこれがほんまもんやって知らんかったんか?」

ヘイポー「ヒィィッ! はい!」

浜田「ほんならお前、あのチャカどうしてん?」

ヘイポー「……え?」

浜田「何回おんなじこと言わすんじゃお前コラァァ!! どうやって持ってきたんやっちゅうとんねん!!」

遠藤「ちょ、浜田さん」

松本「そない大声出すなって。なぁヘイポー、あの銃、誰かから渡されたんか?」






48 名も無き被検体774号+ 2011/10/29(土) 18:04:03.90 ID:WCEULpBB0

ヘイポー「へ? …は、はい!」

松本「誰がこんなもん渡したんや?」

ヘイポー「あ…分からないです…」

浜田「わからんちゃうやろ! お前ゴルァァァァ!!」

ヘイポー「ヒィィッ! ほんとに分からないんです! 置いてあっただけで…」

田中「置いてあったって、どういうことですか?」

ヘイポー「あ、集合場所に行ったら、着替えとマイクと、あれがあって…あと、手紙も」

遠藤「手紙?」

ヘイポー「置き手紙だよ…『これはオモチャの銃で、当たると赤いインクがつきます。テロリストに扮して全員につけたら勝ちというゲームをしてもらいます。出番になればお知らせします』って」

浜田「なんやっちゅうねんボケッ!」

遠藤「いたずらでは済まないですよね…」






50 名も無き被検体774号+ 2011/10/29(土) 18:07:18.89 ID:WCEULpBB0

松本「ほんでこいつどうする?」

遠藤「対処しろって言ってましたけどね」

田中「これ使いません?」

浜田「え? あ、これさっきの?」

山崎「あ、俺のやつやん。持ってきてたんや」

松本「あー、人体錬成ね、させよか?」

遠藤「でも素材いるんちゃうん?」

田中「人体錬成やから、自分の体使ったらええんちゃう?」

浜田「あー! 人体を使って人体を作るんか!」

山崎「田中アタマええな」

浜田「ちょお! ヘイポー! これ持って! これ終わったら帰ってええから!」

ヘイポー「え? ほんと?」

松本「おお、ほんまやで。その紙を体に当てて、集中したらええだけや」

ヘイポー「え?……こう?……ん~」

(バシンッ)

浜田「お! 出た出た! さっきと一緒や! ンナハハハハwwww!」

ヘイポー「え?! なにこれ?! ヒィィィィッ!!」

松本「ンフフフフwww」

ヘイポー「ヒィィィィッ!! やだっ! 手がッ! いやだ!! 助けてよぉぉぉ!!」

遠藤「ハハハハハwww」

ヘイポー「うわぁぁぁぁぁ!! いやだぁぁぁ!! 持って…かれる!! やめてよぉぉぉぉ!! いっ…いやっ…いやだぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!! 助けてぇぇぇぇぇぇぇぇぇ…」

(バシンッ)

デデーン! 『浜田 松本 遠藤 アウトー!』

浜田「…………イッタ…」






51 名も無き被検体774号+ 2011/10/29(土) 18:11:26.26 ID:WCEULpBB0

山崎「これ連れてかれる側、結構気分悪いんですよ?」

松本「あいつ、どこ持ってかれるかな?」

遠藤「ヘイポーさんは、体の一部かもしれませんね」

松本「へタレっぷり持って行かれたらええのにな」

浜田「もしあれやったら、山ちゃん止血したってや」



(バシンッ)

松本「お、戻ってきたわ」

ヘイポー「…………」

遠藤「痛がってないってことは、持ってかれたのは体じゃないってことですよね?」

松本「全っ部、事後確認やけどな」

浜田「ンフフフフwww」

デデーン! 『浜田 アウトー!』

浜田「…………ッタ……」

田中「ヘイポーさん、どこも痛くないですか?」

ヘイポー「え?……あ……うん」

松本「まぁ山ちゃんみたいに、どこ持ってかれたか分からんパターンか」

遠藤「ヘイポーさん、今手ぇ合わせたらどんな錬成でもできますよ」






52 名も無き被検体774号+ 2011/10/29(土) 18:14:19.62 ID:WCEULpBB0

浜田「まぁとりあえず立ちいや(スッ)」

ヘイポー「……(バシッ)」

浜田「イッタ……」

松本「ンフフフフwww」

デデーン! 『松本 アウトー!』

ヘイポー「触るな」

浜田「……お前なに言うてんねん…」

松本「ヘイポーあかんで~」

遠藤「ヘイポーさん、ほんまに、やめましょう」

ヘイポー「……お前ら全員死ね」

(パンッ…バシンッ)

浜田「おわっ!」

松本「なんやねん! なんか、地面からトゲ出たで」

浜田「しゃれならん! 逃げるぞ!」






53 名も無き被検体774号+ 2011/10/29(土) 18:18:33.68 ID:WCEULpBB0

松本「…っはぁ…はっ…もうええんちゃうか?」

浜田「はぁ…はぁ…そやな……っはぁ…なんやねんあいつ…ほんまにへタレっぷり持っていかれたんかいな…」

田中「あんなん刺さってたら、ほんまに死にますよ」

遠藤「錬金術ってあんなんもできるんすか?」

山崎「多分、地面の隆起を部分的に高速でしたら、ああなるんちゃう?」

田中「邦正さん、そんなん分かるんですか?」

山崎「いちお真理見てるからなぁ」

松本「お前が頼もしいのなんかムカつくわ」

田中「フフッw」

デデーン! 『田中 アウトー!』

松本「ていうかスタッフ見てるんやったらヘイポー止めろよ」

浜田「ほんまやな…おい! いったんカメラ止めえ! ほんで誰か来い!」

田中「……」

松本「……」

遠藤「誰も来ませんね」

浜田「……なんやっちゅうねん…ボケッ」

遠藤「そういや、今回おかしいこと多くないですか?」

田中「何が?」

遠藤「いや、今までだって、ほとんどCCDの収録やったけど、今回みたいに、スタッフがゼロってことは、さすがになかったやん?」

浜田「たしかにまぁ、そやな」

遠藤「それに、僕らの集合場所にはもう藤原さんがいて、すぐに始まったでしょ?」

山崎「普通、当日打ち合わせするよな?」

松本「今さらやけど、マイクは集合場所にあったんを自分でつけたし、メイクもしてへんで」






54 名も無き被検体774号+ 2011/10/29(土) 18:23:10.36 ID:WCEULpBB0

浜田「ほんならこれドッキリか?」

松本「最近やたら手の込んだドッキリはあるしなぁ」

遠藤「いや、それにしたって手込みすぎやし金もかけすぎでしょ? それに手の込んだドッキリはあっても、人が怪我する危険があるのは、さすがにNG出ますよ」

松本「ていうことは、これはほんまの収録ちゃうってことか?」

浜田「ほんまの収録ちゃうけどドッキリでもないってことちゃうか?」

松本「山ちゃんどう思う?」

山崎「……ヘイポーが銃を持ってた、ヘイポーを誰も止めない、ほんまの収録でもなく、ドッキリでもないってなったら、答えはひとつですね」

遠藤「なんですか?」

山崎「俺らを殺そうとしてるやつがいます」






55 名も無き被検体774号+ 2011/10/29(土) 18:25:37.22 ID:AuptAbjS0

この展開・・・期待が膨らむ





56 名も無き被検体774号+ 2011/10/29(土) 18:28:04.07 ID:WCEULpBB0

浜田「なんでやねんw」

松本「なんか根拠でもあんのか?」

山崎「そうすね、ほんなら……遠藤! ちょっとおもろいことやってや」

遠藤「なんですかそれ?」

山崎「ええから」

遠藤「はぁ…まぁ…そしたら…いや、浜田やれや」

田中「ブフッwww」

浜田「ンナハハハハハ!wwwwww」

松本「ンフフフフwwwwやめろや! ほんまに!www」

山崎「シッ…………」


…………………………


松本「…………あれ?」

浜田「……アウトならへんで?」

山崎「やっぱり」

浜田「どういうことやねん」

山崎「今アウトにならへんかったんは、僕らが『この収録はニセモノなんちゃうか?』って気付いたからと違いますか?」

松本「まぁ、今誰か出てきたら、絶対捕まえるよな?」

遠藤「あ、そらそうなったら出てこな……!」

山崎「うん、今も、俺らのこと見てるで」






57 名も無き被検体774号+ 2011/10/29(土) 18:31:39.30 ID:WCEULpBB0

松本「『笑ってはいけない』は絶好の監視態勢やもんな……! まさかそれが目的か?!」

田中「完全な監視態勢を僕らの誰もが疑わない……『笑ってはいけない』を利用するしかないですね」

山崎「それに、おかしいところはまだありますよ。いつもならしつこいほどあるバスでの絡みも、ひとつもなかったやないですか」

松本「つまり、この収録、って言ってええんかわからんけど、誰かが個人的に仕組んだことってことか?」

田中「だから芸能人は使えなかった…」

浜田「ちょお待てや、右京さんっちゅーか、水谷さんはどうなんねん! あんな大御所使ってんねんぞ!」

遠藤「浜田さん…それ…わかってて言ってるでしょ?」

浜田「?……ッ! おい…」

山崎「そうです、黒幕は右京さんです」

浜田「ちょお待てって! ほんなら仮に、右京さんが俺らを殺そうとしてるとしてもやで? 動機はなんやねん?」

松本「ほんまやな、それに俺ら全員を殺すにしても、ここまでやる意味がわからん」

田中「手の込んだことをすればするほど、犯人は特定されやすいですからね」

山崎「黒幕はひとりやなんて言ってません」






59 名も無き被検体774号+ 2011/10/29(土) 18:34:37.96 ID:WCEULpBB0

浜田「チッ…もうええよ、はよ最後まで言えや」

山崎「いや、まだ推測の段階ですよ?」

遠藤「右京さんは協力者ってことですか?」

山崎「そうやと思うねん。右京さんが出て他の芸能人が出えへんのは、芸能界に太いパイプはあるけど、誰も彼もに協力してもらうと、事が明るみになるからちゃうか? そもそもさ、なんでこんな設定で俺らを殺そうとするんや? 事故に見せかけたいわけじゃなさそうやし」

田中「殺しの設定にこだわるのは、普通、復讐ですよね?」

遠藤「『お前らもおんなじ目にあわせてやる!』ってやつか?」

田中「ていうことは、『笑ってはいけない』でひどいめを見たやつが、黒幕ですか?」

松本「でも、こんな大掛かりなセッティング、個人でできるか?」

遠藤「『笑ってはいけない』でひどいめにあって、芸能界に太いパイプがあって、個人で動かせる莫大な資金がある人……そんな人いますか?」

山崎「ひとりおるがな…ていうか、ひとりしかおらん。お前がわからんか?」

遠藤「?」

山崎「千秋や」






60 名も無き被検体774号+ 2011/10/29(土) 18:37:45.33 ID:WCEULpBB0

浜田「は?」

松本「いやいや」

山崎「もし正解なら、出てきてくれると思いますよ」

『デデーン!』

田中「?!」

『全員 アウトー!』

松本「……」

浜田「……正解ってことか」

山崎「いやな演出やわぁ…」



(ザッ…)

浜田「?」

杉下「どうしたもんですかねェ」

松本「右京さんやん?」

遠藤「千秋ちゃいますね」

杉下「あぁ、ご心配なく。先ほどの皆さんの推理は、ほとんど正解ですよ。私は、未だ姿を見せない千秋女史の協力者です」

浜田「山ちゃんやるやん」

松本「ほんま腹立つわぁ」

山崎「なんでですか?!」

田中「右京さんも、ずっと見てはったってことですよね?」

杉下「ええ、もちろんそうです。あぁ、ちなみに藤原さんとヘイポーさんとお仕置き隊の皆さんは、何も知らずに協力してくれてたんですよ」

浜田「ほんなら、藤原たちは無事ってことか?」

杉下「ええ、そうです。無駄な殺しは私も千秋女史も、望むところではありませんからね」






61 名も無き被検体774号+ 2011/10/29(土) 18:41:03.93 ID:WCEULpBB0

遠藤「ほんならヘイポーさんは?」

杉下「人体錬成で理性を持っていかれたことですか? あれはあなた方が勝手にやったことでしょう? 想定外ですよ。もちろん出方次第では、対処しますけどねェ」

浜田「…………」

杉下「あ、それとバスの運転手、あれは私だったんですよ。スガトリヤの銅像は、私の着替えと移動の時間稼ぎだったんですねェ」

田中「全部バラしてるってことは…」

杉下「そうです。今ここで、皆さんに死んでもらいます」

浜田「千秋と話がしたいんやけどな」

杉下「それは女史の望むところではありません。だからこそ、こうやって私が出てきているわけですしね」

松本「そんなに俺らを憎んでたんか」

杉下「そうですねェ。考えてもみてください。新おにいなどというわけのわからない中年男性と恋人のごとく振る舞うなど、いくら芸能人と言えど幼い子を持つ独身女性としてはおよそ耐えられるものではないでしょう」

遠藤「まぁ…そうやな…しかもそれを笑いものにされるなんて、な」

杉下「まぁ予定では、ネタバラシはもっと後だったんですが…急遽変更せざるを得なくなりました」

山崎「何かあったんか?」

杉下「あなたですよ、山崎さん」

山崎「?」






63 名も無き被検体774号+ 2011/10/29(土) 18:44:27.68 ID:WCEULpBB0

浜田「山ちゃん?」

杉下「あなた方を殺した後の隠蔽工作なんて、錬金術を使えばどうとでもなります。でも、山崎さん、あなたが真理の扉を開いたことで、あなたは私たちに対抗できる力を持ったことになったんです」

遠藤「いや、開かせたんそっちやん。なんでそれで予定変更するんですか」

杉下「あ、そうでしたね」

田中「忘れることちゃうでしょ」

松本「錬成陣まで用意しといてなあ」

杉下「いえいえ、『そう言えばあなた方4人も知らなかったんですね』という意味での、そうでしたね、ですよ」

山崎「?」

杉下「人体錬成の錬成陣を用意したのは、我々ではないんですよ」

浜田「うそやん」

松本「全員右京さんから受け取ったやん」

田中「だいたい4人ておかしいでしょ」

杉下「山崎さんに人体錬成をさせて、真理の扉を開かせたのは、あなた方の中のひとり、という意味ですよ」

遠藤「いやいや、あの場で? 無理でしょ?」

杉下「ここに来てまだしらばっくれるその度胸は、なかなかのものですねェ…あの場で不自然な行動でごまかした人、それは、あなたですよね?」






64 忍法帖【Lv=14,xxxPT】 2011/10/29(土) 18:49:13.67 ID:Pn+jj0FK0

右京さんの、推理

キタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!






65 名も無き被検体774号+ 2011/10/29(土) 18:51:42.94 ID:WCEULpBB0

杉下「田中さん?」

田中「え?」

遠藤「お前?」

浜田「田中てw」

松本「ありえへんw俺ら全員錬金術なんてド素人やで」

杉下「果たして…そうですかねェ…色々と怪しかったんじゃないですか? 最初から」

浜田「?」

杉下「例えば……」


……
…………
藤原「今日はお前たちには、国家錬金術師として働いてもらう」

浜田「なんやねん国家錬金術師て」

田中「あれ違いますか? 錬金術の研究を国費でできる代わりに、軍属になるっていう」

遠藤「あー、軍の狗ってやつね」

山崎「田中なんでそんなん知ってんの?」

田中「………………」

山崎「え? なんで?」

浜田「ンフフフフwww」
…………
……






68 名も無き被検体774号+ 2011/10/29(土) 18:53:47.02 ID:WCEULpBB0

杉下「それにヘイポーさんを見つけた時も……」


……
…………
松本「ほんでこいつどうする?」

遠藤「対処しろって言ってましたけどね」

田中「これ使いません?」

浜田「え? あ、これさっきの?」

山崎「あ、俺のやつやん。持ってきてたんや」

松本「あー、人体錬成ね、させよか?」
…………
……


杉下「あ、その後こんなこともありましたね……」


……
…………
遠藤「でも素材いるんちゃうん?」

田中「人体錬成やから、自分の体使ったらええんちゃう?」

浜田「あー、人体使って人体作るんか」

山崎「田中アタマええな」
…………
……






69 名も無き被検体774号+ 2011/10/29(土) 18:56:31.11 ID:WCEULpBB0

杉下「まぁ何と言っても、決め手はこれでしたね」


……
…………
杉下「……(バシャッ)」

山崎「アッッツゥゥゥーーー!」

浜田「?! ンナハハハハハ!wwwwww」

デデーン! 『全員 アウトー!』

松本「www杉下右京がwwwwww紅茶ぶっかけたwwwwwwイッタwww」

田中「フフッwwwちょっと、邦正さん、錬成陣ビショビショですよ……はい」

山崎「ありがとう……もー笑いごとちゃいますよー! もー! ……めっちゃ熱いわ、絶対!」
…………
……


杉下「あのどさくさに紛れて、山崎さんの錬成陣が描かれた紙を拾いながら、錬成陣を書き換えたわけですねェ…紙の上のインクの配置を変えるだけで、錬成陣などどうとでも書き換えられますものねェ……田中さん自身も真理の扉を開いてさえいればね!」






70 名も無き被検体774号+ 2011/10/29(土) 18:59:20.06 ID:WCEULpBB0

浜田「?!」

遠藤「お前…マジか?」

田中「……」

遠藤「なんで…黙ってんねん…」

松本「お前、俺らに言うてへんやんけ」

杉下「……そして自分の錬成の番が来ると……」


……
…………
杉下「それでは、田中さん」

田中「うわー! 頼むっ! 変なん嫌やー! ほんまに! お願いします!」

浜田「ええからはよやれや!」

松本「ほんまビビりやなぁ」

田中「あ…はい…頼むっ!」

(バシンッ)
…………
……


杉下「祈りの動作に見せかけた手合わせ錬成で適当なものを錬成して、紙に描かれた錬成陣は、実際には使っていなかった……それはそうですよね? 自身の記憶や思考に連動する錬成陣などを使えば、自分の狙いが白日の下に晒される恐れがある」

田中「……」






71 名も無き被検体774号+ 2011/10/29(土) 19:03:23.63 ID:WCEULpBB0

杉下「ヘイポーさんの離反は、田中さんも想定外のようですね? まぁ、想定できるはずもありませんよね。彼が通行料に支払わされたものが何なのかは分かりませんがね」

田中「……」

杉下「…まぁ『理性』だとか『自制心』のようなものだとは思いますが…まさかそんなものまで通行料になるなんて、私も知りませんでしたよ」

遠藤「……」

山崎「……」

田中「……」

浜田「田中…なんとか言えや…」

杉下「何も言えないでしょうねェ…ここまでみなさんを騙し通してきたわけですから…」

田中「…………」

松本「…………」

杉下「お分かりいただけましたか? 田中さんの行動はどうも『真理の扉を開いた者を増やそうとしている』ように見える……いや、そうとしか見えないんですよ」

浜田「……なんでやねん…」

田中「…………」

杉下「まぁどのような目的があるにせよ、これ以上田中さんの手駒を増やされるのは、いささか都合が悪いのですよ」

浜田「……」

杉下「というわけで、排除させていただきますよ」

田中「…ッ!」






72 名も無き被検体774号+ 2011/10/29(土) 19:08:45.90 ID:WCEULpBB0

杉下「とは言え、私自身、国家錬金術師ですが、真理の扉を開いた者をふたりも同時に相手にはできません」

松本「そらそうやろな、田中も山ちゃんも、ヘイポーみたいなんができるんやったら、めっちゃ強いもんな」

杉下「ですから私、チンカスの錬金術師と」

松本「ンフフフフwww」

田中「ブフッw」

浜田「フフッwwwいちいち名乗らんでよろしいやん!」

デデーン! 『浜田 松本 田中 アウトー!』

松本「もうええねん!w」

遠藤「お仕置き隊はもう出てきませんもんねw」

浜田「腹立つわぁ」

松本「千秋が押してる思ったらオモロいけどな」

遠藤「ハハハハハ!www」

浜田「ンナハハハハ!wwwwww」

デデーン! 『浜田 遠藤 アウトー!』

松本「もうええねん!!!!」






73 名も無き被検体774号+ 2011/10/29(土) 19:12:39.94 ID:WCEULpBB0

杉下「今のうちに、気の済むまで笑っておいてください…今日は強力な助っ人を1人、連れてきていますからね」

浜田「どんな助っ人がおるか知らんけどな、5対2やで?」

杉下「いいえ、2対2ですよ。錬金術を修めた者からすれば、そうでない者など赤子にも等しいのですからね」

浜田「……なめとったらあかんどコラ」

山崎「浜田さん、待ってください! 右京さんの言う通りです」

浜田「…お前なに言うてんねん」

山崎「……分かるんですよ…真理の扉を開いてから、何かこう、何もかもを俯瞰しているような…つまり、僕がどういう力を手に入れたか…みんなとどれぐらいの差があるのか…全部分かるんですよ」

杉下「山崎さん、謙遜はおよしなさい。あなたの実感はこうであるはずだ…『自分以外の人間が如何に矮小な存在であるか、手に取るように分かる』……違いますか?」

山崎「…………」

浜田「…………」

松本「…………」

杉下「まぁ、今はそんなことはどうでもよいでしょう。そろそろ紹介させていただきますよ……私の助っ人を!」

田中「……ッ!…この曲!」

杉下「そう! 真理を見た者をふたりも同時に相手にはできません! ですから片方だけでも、完全に無力化させていただきますよッ!」

山崎「……あ……あ…あ…うわあああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!」

杉下「フフフフフ…」






74 名も無き被検体774号+ 2011/10/29(土) 19:16:41.34 ID:WCEULpBB0

杉下「ご足労いただいて申し訳ない……暴虐の錬金術師……蝶野正洋さん」

蝶野「なに…どうということはない…」

杉下「これで…2対1です」

山崎「あ…あぁ……あ…」

浜田「あかん、完全に壊れてるわ…」

遠藤「どうしましょう?」

松本「おい! 田中!お前なんとかせえや!」

田中「…?!」

浜田「ほんまや! 今頼りになんのお前だけやんけ!」

田中「え…だって…僕、みんなを」

遠藤「だってちゃうわ! はよなんとかせな全員死ぬやろ!」

浜田「黙ってなあかんかった理由なんかどうでもええねん! はよせえ!」

杉下「……意外ですねェ…田中さんのことを話せば、簡単に動揺させられると思ったんですが…」

蝶野「ただのへタレじゃないようだな…手強いぞ」

杉下「なに、2対1というのは変わりませんよ…」

山崎「あ……ぅあ……ヒィィッ!怖いィィ!」

杉下「まぁ…あれは放っておいて構わないでしょうからね…」

松本「田中、どうすんねん!」

田中「いや、信じてもらえたんは嬉しいんですけど…これはマズイですよ…」

山崎「ぅぅ…ぅ…ぁ…」

遠藤「一瞬で全員こっから逃げる錬金術とかないんか!」

田中「そんなんないよ! 魔法とちゃうねんぞ!」

山崎「ぁぁぁああああ!」

浜田「うるさいねんお前コラァ!! だぁっとれ!」

山崎「いやああぁぁぁぁ! 怖いィィィィ! もういややぁぁぁぁ!(パンッ)」

杉下「?!」

蝶野「!!」






75 名も無き被検体774号+ 2011/10/29(土) 19:20:39.95 ID:WCEULpBB0

田中「!!」

山崎「(バシンッ……ボフゥン!)」

杉下「クッ…ゴホッ…土煙?!…煙幕ですか!」

蝶野「ッ!」

杉下「……本能に刻まれた恐怖でその身を縛ろうと思いましたが…この場から逃げる気力だけは残っていましたか…伊達に真理は見ていませんね…」

蝶野「どうするんだ?」

杉下「……そうですねェ…まずは、視覚以外から情報を集めましょうか」

杉下「……」

蝶野「……」

(パンッ…バシンッ)

遠藤「うわっ!」

浜田「うぉ! なんや!」

(パンッ…バシンッ)

杉下「……」

蝶野「……晴れるか…」

(サァァァー……)

杉下「……まあ、誰もいませんよね」

蝶野「ガァッッデムッ!!」

杉下「落ち着いてください、暴虐の錬金術師殿…あれを見てください」

蝶野「あぁ?」

杉下「煙幕がまだ少し残っていて、あちらの森まで伸びているでしょう?」

蝶野「……なるほど…煙幕で身を隠し、全員を引っ張って森まで逃げたか…」









76 名も無き被検体774号+ 2011/10/29(土) 19:30:18.22 ID:WCEULpBB0

杉下「煙幕でこの場を去るのは好手だとしても、目隠しを逃げる先まで伸ばすのは悪手。そして森に逃げ込むのは、好手に見えて最大の悪手です…」

蝶野「と言うと、俺の出番はおあずけか?」

杉下「フフッ…そうですねェ…申し訳ありませんが、そうなります」

蝶野「構わん、『鬼ごっこ』は趣味じゃない」

杉下「話が早くて助かります…それではお察しの通り、黒鬼の錬金術師を呼びましょうか」

杉下「(ゴソッ…ピッピッ…プルルルルル…)」

杉下「杉下です。黒鬼の錬金術師を練兵場南の森へ、全鬼投入してください……(ピッ)」

蝶野「俺も楽しみたかったが…無理そうだな…」

杉下「そうですねェ…さぁて……楽しい『鬼ごっこ』の始まりですよ…」

浜田「おい! どないなってんねん! なんも見えへんぞ!」

松本「いたいって! 暴れんなや! 狭いねんから」

浜田「せやからここどこやねん!」

遠藤「いったぁ…落ちませんでした?」

田中「いたたた…ほんま、どこなんでしょうね?」

山崎「さっきいたとこの、真下ですよ」

遠藤「?! 邦正さん!」






80 名も無き被検体774号+ 2011/10/29(土) 20:30:44.95 ID:WCEULpBB0

田中「壊れてたわけじゃなかったんですね?」

山崎「いや、最初はめっちゃ怖くて、ほんまにびびってたんやけどさ、真理見たせいかな? なんかスーッと落ち着いてもうてさ、とりあえず油断させるために壊れたフリしとったんや」

浜田「山ちゃん! やるやん!(バシッ)」

山崎「いッたいですって!」

松本「真下って、どういうことや?」

山崎「あ、僕らの真下の地面に穴あけたんです。て言っても、地面の土を地上に持ってきただけですけどね…」

田中「最初の煙幕は、持ってきた土の一部やったんですね? そんでみんなを穴にほりこんで、残りの土で蓋をして、その場を離れたように見せた」

山崎「そうそう、いちおフェイクで煙を森まで伸ばしといたけど、うまく騙せるかはわからんな…」

浜田「ていうか田中」

田中「は…はいブフッ!」

松本「いきなりどつくなよ…」

浜田「とりあえず、話せることは全部話せや」

遠藤「……」

田中「……はい」






81 名も無き被検体774号+ 2011/10/29(土) 20:35:08.18 ID:WCEULpBB0

田中「実は僕、この計画知ってたんです」

遠藤「はぁ?!」

松本「計画って、千秋のかいな?」

田中「はい……結構前に、千秋から直接声かけられました……でも、そんときは、錬金術使ってガキのメンバー消そうってことしか言われなかったんです。だから、いつその日が来るかなんて分からなくて……」

山崎「多分、内通者がほしかったんやろうな」

田中「あ、それは言われました! 万一身を隠されたら困るから、こっちに情報渡しながら適当にやっとけば命は助けてやるって……もちろん断りましたけど……」

松本「ていうか断ったのに、ようそのまま帰してくれたな」

田中「はっきり言われました……『知っただけでは何もできない。知った以上は協力するか、当日死ぬかしかない』って」

遠藤「まぁ……そんなん誰に言っても信じてもらわれへんやろな……」

田中「で、そのとき話に出た、人体錬成の錬成陣だけは、覚えといたんです……その日が来たら、対抗できる力になると思って……で、自宅で…人体錬成しました」

遠藤「……マジか…」

田中「今日ずっと黙ってたのは、あいつらの目を盗みながら、少しでもこっちの戦力を増やしたかったからです…邦正さんやヘイポーさんには、悪いことしましたけど、みんな殺されるのは、避けなあかんかったし…」

遠藤「右京さんは、お前が計画知ってたこと、知らんかったみたいやな?」

田中「多分、直接の接触は千秋しかしてないんちゃうかな?」

松本「今日が初顔合わせか…」






82 名も無き被検体774号+ 2011/10/29(土) 20:43:35.31 ID:WCEULpBB0

浜田「まぁとにかく! そろそろあいつら全員シバかな気い済まんとこまで来たで!」

田中「シバくって…右京さんと蝶野さんと、あとまだ誰がいるかわかりませんよ!」

浜田「せやからお前になんとかせえ言うとんねやないかい!」

松本「まぁ、俺もこのままは引き下がれへんな」

田中「なんとかって…」

山崎「無茶ですよ……真理の扉開くのは、ハイリスクなんでやめた方がいいですし、かと言って錬金術のれの字も知らん素人が、あの人らに対抗するなんて…」

浜田「れの字も知らんわけちゃうやろ! 一回やってるやんけ! バカにすなアホ!」

遠藤「あー、まぁやってますね」

田中「一回って…最初のあれですか? そりゃ一回やった錬成なら…コツは…掴みやすいし…それぞれに…関係するものやから……相性も……良い……け…ど……?」

山崎「いや、焼きそばとかローションとかデビュー当時の写真でどうやって戦うねん!」

田中「邦正さん!!」

山崎「なんやねん?!」

田中「いや、いけますよ」

山崎「は?」

田中「戦えるんですよ!」

山崎「いや、俺らふたりじゃ無理やし、三人はろくに錬金術できへんねんて!」

田中「一度やった錬成なら誰でもそうなんですけど、体で覚えてるもんです! 泳ぎ方や自転車の乗り方みたいなもんですから。だから錬成陣と素材とイメージがあれば、大丈夫です!」

山崎「いやだから!! 焼きそばとかローションとかデビュー当時の写真でどうやって戦うねん!」

田中「だから…応用しましょう!」






83 名も無き被検体774号+ 2011/10/29(土) 20:47:33.81 ID:WCEULpBB0

杉下「さすが、早いですねェ…全鬼揃うとなると、もう少しかかるかと思いましたが…」

黒鬼A「……目標は、あの森の中だな?」

杉下「ええ、できるだけ早く捕らえてくださいね」

黒鬼B「言われるまでもない」

黒鬼C「そのための、全鬼投入でしょ?」

黒鬼F「それにしても、たかが5人を捕らえるために、全鬼投入とはね…」

黒鬼N「俺ァてっきり、国家転覆でもするのかと思ったがね」

黒鬼S「何言ってるの…それでも10人もいれば十分よ」

黒鬼Y「……気を抜き過ぎだ」

蝶野「(黒鬼の錬金術師……25人の戦闘員の総称で、その全てが炭素素材の黒い強化スーツを着用…チームプレーを得意とする戦闘スタイルで、一度に戦う人数が増えるとその戦闘力は指数関数的に増えるとか…それを、25鬼全鬼投入か)……これは、俺は楽しめそうにないな」

杉下「はいぃ?」

蝶野「…なんでもない」

杉下「そうですか?…それでは、我々はひと休みしますか」

蝶野「…俺はしばらく離れたところで様子を見る」

杉下「……お好きにどうぞ…それでは私は、女史に報告にでも行きますかねェ」






85 名も無き被検体774号+ 2011/10/29(土) 20:50:39.87 ID:WCEULpBB0

浜田「よっしゃ! ほんならみんな、錬成陣持ったな?」

松本「ほんまにこんなんで勝てるんか?」

田中「やりましょう! いけますって! 自分で言うのもなんですが、めっちゃハマってますよ!」

山崎「俺もいけると思わ!」

遠藤「うし! 行きましょう!」

浜田「(プゥッ)」

遠藤「ハハハハハ!www」

松本「ほんまやめろや! 焼きそばの錬金術師! 不快やねん! 純然たる不快感しか抱かへんねん!」



黒鬼A「森の向こう側は、錬成のジャミングをかけた塀だったな?」

黒鬼T「ええ、一度森に入ったなら、出るには、こちらからしかあり得ません」

黒鬼A「よし…KからYの15鬼は森に入り、目標を発見次第拘束。FからJの5鬼は森の入り口からプレッシャーをかけろ。森には入るなよ。残りはこの場で待機だ。作戦行動開始」



松本「うっわぁ! くっさ! ちょお、もう行くで!」

山崎「あ、ほんなら松本さん、左手の錬成陣で上に穴あけてください。そこから出ましょう」

松本「よっしゃ!(スッ…バシンッ…バシャッ)」






86 名も無き被検体774号+ 2011/10/29(土) 20:53:20.59 ID:WCEULpBB0

黒鬼A「何の音だ?」

黒鬼E「錬成反応ですね…目標かもしれません」

黒鬼B「森から地中を通って逃げようとしたのかね?」

黒鬼C「いい線いってたけどなぁwあ、5人いますよw目標ですねw」

黒鬼A「(ピッ)…全鬼へ…目標は地中を通って森を出た。至急待機地点へ戻れ。全鬼揃い次第、割り当てを決めよう」




浜田「ちょお山ちゃん! はよ出ろや!」

山崎「いや、待ってくださいって! いきなりおったら怖いでしょ!」

松本「へタレ出したり引っ込めたりすんのやめえ」

黒鬼C「お疲れw」

山崎「ッ!…もー! またこんなんやん!」

田中「速攻で見つかったみたいですね…」

黒鬼C「とりあえず、全員そこから出てよw出てくるまでは何もしないけど、出てこないとそのまま殲滅しちゃうよw」

山崎「どうする?」

田中「見つかったもんはしゃあないでしょ…こんな狭いところを攻撃されたらひとたまりもないですし…このまま地中を逃げても、どこに出るか分からないのはリスク高いですし…」






87 名も無き被検体774号+ 2011/10/29(土) 21:01:04.29 ID:WCEULpBB0

浜田「もーいきなり囲まれてるやん」

松本「10人か…田中、どう思う?」

田中「やり方によっちゃ、いけなくはないと思います…」

遠藤「あれ?……なぁ、あれ、おんなじかっこのやつ来たで、3人も」

田中「……まだ、あれぐらいなら……大丈夫……や…と」

松本「もー! めっちゃ増えてるやん! 何人おんねん!」

山崎「…25人いますね…」

浜田「ちょお、田中と山ちゃんだけで20人いってや!」

田中「いやいやいや、無理ですって!」

山崎「ていうか、まずは切り抜けましょうよ!」

黒鬼A「逃げることは諦めた方がいいぞ…それに安心しろ、お前らを捕らえるのに25人も同時には動かん……少し待っていろ」





杉下「(カッ…カッ…カッ…カッ……………ガチャ)……熱心なことですね…………」

杉下「…………そんなにモニターを見てばかりいなくても、間もなく捕まりますよ…」

千秋「…………どうしてあんな嘘を言ったの?」






88 名も無き被検体774号+ 2011/10/29(土) 21:04:28.78 ID:WCEULpBB0

杉下「嘘?……あぁ、あなたが彼らを恨んでるとかいう、あれですか? 単に彼らの士気を挫きたかっただけですよ、深い意味はありません」

千秋「……」

杉下「それに、動機はどうあれ、我々のすることに違いはないはずですよ?」

千秋「……」

杉下「違いますか?」

千秋「……分かってるわよ…」

杉下「……無用な心配かとは思いますが…私はあなたのお手伝いをしているんですよ?…それだけは、お忘れなきようお願いしたいですねェ…」

千秋「それも……分かってるわ…」

杉下「ありがとうございます…それでは、私はそろそろ戻ります。あの5人が間もなく捕縛されるというのに、あまり待たせても申し訳ないですから…」

千秋「……」

杉下「(ガチャ……カッ…カッ…バタン)」






89 名も無き被検体774号+ 2011/10/29(土) 21:10:42.86 ID:WCEULpBB0

遠藤「あいつら、何してるんすかね?」

浜田「見てわからんか?」

遠藤「いや、ジャンケンしてんのはわかるんですけどね」

田中「多分、誰が戦うか決めてるんやろ…」

浜田「舐められてるけど、まぁ好都合やな」

黒鬼M「よしっ! 一抜けだ! おいお前ら! 今から5対5の鬼ごっこだ! あと4人決めるから待ってろ! もちろんこっちは捕まえるのが目的だが、怪我することないなんて思わないことだな」

黒鬼U「よーし! 勝ったぁ!」

黒鬼S「…ま、普段の演習よりは楽しめそうね…」

黒鬼I「…………」

黒鬼H「はぁ…めんどくさい…」

浜田「5人決まったみたいやで」

田中「…来ますよ!」

松本「うわぁ! めっちゃ緊張するわ!」

(…ダッ!)

山崎「来たぁっ!」






91 名も無き被検体774号+ 2011/10/29(土) 21:15:30.77 ID:WCEULpBB0

田中「松本さん! あいつら散る前にやってください!」

松本「よっしゃ! えーと、左手で地面を触って、と(スッ…バシンッ)」

黒鬼U「(バシャッ)なっ?!」

黒鬼S「?!(ダッ)」

黒鬼H「(バシャッ)おわっ!」

黒鬼I「……(ダッ)」

黒鬼M「(バシャッ)何だ?! 池?」

松本「あー、ふたりよけたか」


……
…………

田中「松本さんは、ローションでしたよね?」

松本「おお」

田中「松本さんは、両手の手袋に錬成陣書いたやつを使ってもらいます。右手と左手で、それぞれ違う錬成陣です」

松本「素人でそんなんできんの?」

田中「大丈夫です。錬成陣さえ持っていれば、あとは錬成を強くイメージするだけできます。で、左手の錬成陣は、物質の分子結合力を弱めます。触ったものをヌルヌルのドロドロの液状にできると思ってください」

浜田「おお! ヌルヌルの錬金術師やもんな!」

…………
……






92 名も無き被検体774号+ 2011/10/29(土) 21:19:02.64 ID:WCEULpBB0

松本「まぁ上出来やろ……ほんなら次は…確か、右手で地面を触るねんな(スッ…バシンッ…)」

黒鬼M「くっ…こんなもの!(ガキンッ)え? ちょ!」

(ガキンッ)
黒鬼H「?! 動けないッ…!」

(ガキンッ)
黒鬼U「え? マジで?」


……
…………

田中「そして、右手の錬成陣は
左手の反対…物質の分子結合力を強めます」

松本「触ったものを固くするってことか?」

田中「そうですね、ちなみに、ヌルヌのローション使うとガチガチに固くなることと、モノを触るのは右手っていうのにもかかってます!」

松本「いや、かけんでええよ、何やそのドヤ顏」

山崎「ハハハハハ!www」

田中「……フフッw」

…………
……






94 名も無き被検体774号+ 2011/10/29(土) 21:22:41.05 ID:WCEULpBB0

松本「よっしゃー! 三人潰したー! ほんなら残りふたりは誰かやってや」

田中「遠藤! そっち頼むわ! こっちは俺がやる!」

遠藤「お前そういうこといきなり言うなって! もーめっちゃ怖いやんけ!」

黒鬼S「(タタタタタタッ)目標確認、少し好みだけど、残念ね…(ダンッ!)」

遠藤「おわっ! 来た! えーと、体を両手で触ったらええねんな?(バシンッ)」


……
…………

田中「遠藤はデビュー当時の写真ってことは…」

山崎「若返ってもらおか」

遠藤「そんなんできんの?!」

浜田「できるわけないやろ! 素人でも分かるわ!」

田中「若返ってもらいます」

浜田「……(ガッ!)」

田中「ィッ……まぁ、若返りに似た現象を起こすってことです…」

浜田「そう言えや」

田中「遠藤にも錬成陣書いた手袋渡すから、それで両方同時に体に触れてくれ」

遠藤「体のどこでもええの?」

…………
……






95 名も無き被検体774号+ 2011/10/29(土) 21:26:20.03 ID:WCEULpBB0

遠藤「……(ヒュッ)」

黒鬼S「え? キャッ!」

(ゴッ! バタッ…)


……
…………

田中「できれば脂肪の多いところに直接触れてくれ。片方の錬成陣は脂肪を強制的に分解して消費可能な状態する。もう片方は心臓や筋肉を強引に動かす。これで身体能力を爆発的に高めるんや」

遠藤「めっちゃすごいやん!」

山崎「なるほどな、体の機能を一時的に高めるのは、若返りに似てるなぁ」

松本「昔は痩せてたけど、今は隠れ肥満やもんな」

田中「あんまり使いすぎんなよ。基本的に体の余分な脂肪が素材やから、なくなれば何もできへんし、体への負荷もハンパやないからな」

…………
……


黒鬼S「…グッ……う…そ…(ドサッ)」

遠藤「おぉー! めっちゃすごいな! もう少しで通り過ぎるとこやったわ……たまたま蹴りが入ってよかったわ…うわっ、めっちゃ心臓バクバクしとる」






96 名も無き被検体774号+ 2011/10/29(土) 21:29:33.54 ID:WCEULpBB0

田中「よかった…ふたりともうまく発動したみたいやな」

黒鬼I「……」

田中「……普通に戦ったら…勝たれへんよな…」

黒鬼I「……」

田中「まぁ、戦わんでええか(パンッ…バシンッ)」

(グワッ…バキンッ)

黒鬼I「ッ?!」

浜田「おぉー! やるやん! 地面の土使って一瞬で閉じ込めてもうたな!」

田中「ふぅ…」

黒鬼I「……」



黒鬼C「……錬金術使うのって、ふたりだけでしたよね?」

黒鬼J「…そう聞いた」

黒鬼A「全鬼、攻撃開始」

黒鬼C「まぁそうでしょうねw」

(バッ!)

松本「おい! めっちゃ来たで!」

田中「あとは適当にやってください!(パンッ)」

浜田「ちょお! それで大丈夫か?!」






97 名も無き被検体774号+ 2011/10/29(土) 21:32:36.38 ID:WCEULpBB0

遠藤「うしっ!…(バシンッ……ヒュッ)」

黒鬼Y「!…ぐっ…は…(ドサッ)」

黒鬼K「カッ…ハ…(ボキンッ)」

浜田「あ、そや、こいつらの服もらお」

松本「(バシンッ…トプンッ)」

黒鬼E「くっ! 隠れたか!」

山崎「お、浜田さんのライター落ちてるやん。あれやってみよか!(パンッ…バシンッ…シュボッ)」

(ドオォォォォン!!)

黒鬼T「ぐあぁぁぁっ!」

黒鬼L「焔の錬金術まで使うのか!」



黒鬼A「何なんだ……戦い方はまるで素人だが……怖じ気づく気配がない……」

黒鬼Z「これは…分が悪いですね」

黒鬼A「全鬼、一度あつま(ガッ! ゴッ!)グッ…ハ……貴様…」






99 名も無き被検体774号+ 2011/10/29(土) 21:35:26.38 ID:WCEULpBB0


……
…………

松本「あとは焼きそばの錬金術師だけやな!」

浜田「やめ言うねん! うっとおしいのお!」

松本「焼きそばでどうやって戦うんや? ヤキソバンみたいなことすんのか? それはもう岡村がしとるで」

浜田「…田中、今からでもええから、焼きそば応用すんのやめてや…どんな錬成でも覚えるから…」

田中「大丈夫ですって! 大体、焼きそばは割と関係ありませんから!」

松本「ッ…!!!! 話がちゃうやんけえぇぇ!!」

浜田「なんでお前がキレんねん! うるさいねん! 田中! はよせえ!」

田中「あ、はい…で、浜田さんに聞きたいんですけど、好きな食べ物、焼きそばの次やったら、何が好きですか?」

浜田「何がって…ほんなら…おこのみかな?」

田中「やっぱり……それじゃあ、焼きそばもおこのみも、単品で食べますか?」

浜田「いや? 定食やろ?」

田中「……おやつは、普段なに食べますか?」

浜田「おやつ?…うーん…たこ焼きか…」

松本「もー、なにそれ? バカ舌にもほどがあるやん、小麦粉と出汁とソースと青海苔だけで生きていけるやん」

浜田「うるさいなあ!」

松本「あなたダウンタウンですよ? なんぼ稼いでるんですか?」

浜田「ンフフw! おい! 田中! それ聞いてどうすんねん!」

田中「いや、確認したかったんです…浜田さんが好きなんは、焼きそばと言うよりは『炭水化物』やっていうことを…」

山崎「…あぁ!」

田中「邦正さん、わかりました?」






101 名も無き被検体774号+ 2011/10/29(土) 21:38:53.09 ID:WCEULpBB0

松本「なんやねん? それ確認してどうすんねん?」

田中「浜田さんには、錬成陣を体に描いてもらいます」

浜田「ええ?! 肌に直接か? なんでやねんな…」

松本「刺青だらけでもう描くとこないやろ」

浜田「うるさいアホ」

田中「浜田さんに描く錬成陣は、炭素と水分の操作ができるものです」

遠藤「まぁ、炭水化物は、炭素と水の化合物やもんな」

山崎「そんで、人体の90%近くを占めるのも、実は炭素と水だけ…ゆうことやろ?」

田中「それです! 浜田さんには、自分の体の大半を占める炭素と水を操作して、変身できるようになってもらいます」

浜田「変身?!」

田中「そうです! どんな人にでもなれますよ! ただ服装は、真似できないんで注意してください」

…………
……


浜田「うまいこと騙せたな…こいつらが全員おんなじ炭素素材のスーツ着ててよかったわ…」

黒鬼A「ぐっ……こ…んな…奇襲で…逃げ切れ…る…わけが…」

浜田「うるさいボケ!(ガッ)」

黒鬼A「………」

浜田「ンフフフフフw」






102 名も無き被検体774号+ 2011/10/29(土) 21:41:18.40 ID:WCEULpBB0

蝶野「……」

杉下「……」

(バシンッ……ドオォォォォン……ぅぁぁぁ……バシンッ…ひぃぃぃ……)

蝶野「……」

杉下「……暴虐の錬金術師殿」

蝶野「……なんだ?」

杉下「……何ですか、これは」

蝶野「……フフッw」

杉下「何か…可笑しいですか?」

蝶野「いやなに、俺も同じ気分だよ……評判の割に、たいしたことないな、と」

杉下「全くですね、ここまで役に立たないとは、予想もできませんでしたよ」



遠藤「よっしゃー!(バシンッ…ヒュッ…ガッ…ゴッ)」

黒鬼B「ぐっ…あ…(ドサッ)」

蝶野「……終わったみたいだな」

杉下「くっ…役立たずどもがっ…」

蝶野「まぁそうぼやきなさんな……俺とあんたが組めば敵はない…そうだろ?」

杉下「無論ですよ!……ですが、終わり良ければ全て良しというのは私の主義に反する…彼等には予定よりも一層絶望的な顔を見せてもらわねばなりませんね……」






103 名も無き被検体774号+ 2011/10/29(土) 21:44:08.76 ID:WCEULpBB0

浜田「お! 今ので全部ちゃうか?」

遠藤「ハァ…ハァ…あ、ほんまですか?」

松本「やるやん! 遠藤の錬金術師!」

遠藤「いや遠藤でええでしょ」

田中「フフッw」

松本「お前らよう頑張ったな! 俺が地下に隠れてる間に!」

浜田「?! お前ほんま……見いへんなおもたわ!」

松本「?! お前なんやねんその服! 敵のやんけ! 倒してまだ服剥ぐか? えげつないわ!」

山崎「ハハハハハハ!……ッ!」

田中「? 邦正さ……ッ!」

蝶野「いやぁ、楽しませてもらったよ」

山崎「蝶野さんや………ッ」

遠藤「……真近で見ると、やっぱ怖いな…」

山崎「…………」

浜田「山ちゃん、無理すんな…こっちは5人や…反撃されん距離から援護に徹したらええわ」

山崎「……ありがとうございます……ッ…」

杉下「まったく…ここまでコケにされるとは思いませんでしたよ」

田中「?!……右京さん」

浜田「まぁ、あんたが最初に遊び半分でやらせた錬成で、ここまでやられたら、そら腹立つやろな」

杉下「ええ…それこそ腸が煮えくり返るほどにね……ですからあなた方には…ただの絶望を与えただけでは釣り合わないのですよ…」






105 名も無き被検体774号+ 2011/10/29(土) 21:47:15.08 ID:WCEULpBB0

蝶野「ごたくはもういいだろう…さっさと暴れされろ」

田中「…ッ!」

杉下「そうですねェ…絶望は何度でも上塗りできることですし…まずは皆さんに足腰立たなくなっていただくとしますか」

浜田「あんたも戦うんか? どんな錬金術使うんか知らんけど、今やさっきまであんたが避けてた、2対2どころやないで? ほんまに5対2や」

杉下「フフッ…そうですねェ…でも実は、そんなことは問題にならないのですよ……」

浜田「……」

杉下「いいかげん私も、本当の二つ名を名乗るとしましょうか……」

遠藤「チンカスちゃうかったんですね」

山崎「期待したけどな」

松本「いや安心したわ…チンカス錬成される方がちょっとこわいやん…」

浜田「ンナハハハハハw! ちょお! ちゃんとやれや!」

杉下「私の本当の二つ名は…幻惑…」

田中「……幻惑の錬金術師…」

遠藤「戦闘向きじゃ、なさそうやけどな…」

浜田「あんま油断すんな」

杉下「いえいえ、遠藤さんの仰る通り、私自身は戦闘は得意ではありません……そして暴虐の錬金術師殿の得意とする錬金術は、実は遠藤さんのものとほぼ同じ……肉体の強化です……」

遠藤「そうなんや?」

杉下「ですが、私と暴虐の錬金術師殿が組んだとき…あなた方は絶望を見ることになる…」

松本「組む?…山ちゃんどういうことや?」

山崎「いやさっぱりわかりませんよ!」






106 名も無き被検体774号+ 2011/10/29(土) 21:52:37.28 ID:WCEULpBB0

杉下「私の得意とする錬金術は、生体錬成の一系統です。脳内物質の分泌を促進、抑制することで、感覚、感情、記憶、認識を一時的に操作するのです」

蝶野「(バサッ……コキッ…コキッ)」

田中「ッ!……まさか」

杉下「いい勘してますねェ……そうです! 暴虐の錬金術師殿は元々の肉体の強さに加えた肉体強化…そこに私の錬金術によって一時的にドーピングをする! さらに理性ギリギリのところまで興奮させることで心理的肉体的ブレーキを排除する……まさに野獣と化すのです……」

松本「……帰ってええかな?」

杉下「それと、駄目押ししておこうと思いましてね、蝶野さんにも炭素強化スーツを着てもらいました」

浜田「…反則やろ」

杉下「そう言いたくなる気持ちはわかりますよ……私自身、少し気が引けます…」

田中「……」

杉下「さぁて、それでは、始めますか…失礼、蝶野さん、頭触りますよ(スッ……バシンッ)」

蝶野「グッ……ンッ……カ…ハ…………」

松本「ちょお! どうすんねん! 勝てんのか?!」

山崎「かなりヤバイと思いますよ!」

田中「とにかく! 今は避けることに専念してください!」

蝶野「ウッ……フッ……グッ…グオオオォォォォォォッッ!!!!」

杉下「さぁ、この野獣に勝てますか?」

遠藤「……来ますよ!」

蝶野「………グルルッ(ダンッ!)」






108 名も無き被検体774号+ 2011/10/29(土) 21:55:42.71 ID:WCEULpBB0

蝶野「グルルッ…(ヒュッ)」

田中「…やばッ?!」

遠藤「田中! くっ!(バシンッ…ダンッ)」

(バキィッ!)

蝶野「?! 痛ゥッ…グッ…ゥゥゥ…」

田中「遠藤…ありがとう…」

遠藤「…ハッ…ハッ…なにボケっとしとんねん! 避けることに専念しろ言うたんお前やろ!」

蝶野「ゥゥ……グルォッ!(ダッ!)」

遠藤「?! やばッ!」

山崎「逃げろ!(パンッ…バシンッ! ボフゥンッ!)」

蝶野「?! ッグ!」

遠藤「?!」

松本「アホッ! 煙幕なんか張ったら敵も味方も見えへんやろ!」

山崎「いやしゃあないでしょ! あのままやったら遠藤やられてましたよ!」

(ボヒュッ!)

浜田「どっちや?!」

遠藤「ッ…ハッ…ハァッ」

田中「ごめん…ありがとう」

遠藤「ハァ…強化しても…人ひとり抱えて逃げるんは…しんどいねん・






109 名も無き被検体774号+ 2011/10/29(土) 21:58:36.52 ID:WCEULpBB0

遠藤「ハァ…強化しても…人ひとり抱えて逃げるんは…しんどいねんな…」

松本「ほんなら先あいつからやってまおうや」

浜田「チッ……あんな遠くから…高みの見物のつもりか…」

遠藤「ハァ…ハァ…そうすね(スッ)」

田中「遠藤! 続けて使い過ぎや!」

遠藤「やらなしゃあないんやろ!(バシンッ…ダッ)」

遠藤「ハッ…ハッ…(ダダダダダダダッ)」

杉下「まぁ…妥当な判断ですよねェ…しかし」

蝶野「(ヒュッ! ダダダダダダッ!)」

遠藤「?! はやっ!」

蝶野「(ガッ! ゴッ!)」

遠藤「ぐっ!……ったぁぁぁ…」

杉下「彼が私を守ろうとするのもまた、妥当な判断ですよ…」

蝶野「フゥーッ……フゥーッ……」

田中「遠藤ッ! クソッ! 皆さん! ちょっと聞いてください!」

浜田「?」

松本「?」

山崎「?」






110 名も無き被検体774号+ 2011/10/29(土) 22:01:23.12 ID:WCEULpBB0

遠藤「ハァ…ハァ…?!…体…が…動かん…」

杉下「あなたの力は少々厄介ですねェ…まさかデビュー当時の写真から、こんな錬成を導くとはね」

遠藤「くっ…あかん……逃げな…」

杉下「肉体に相当な負荷がかかっていますよ…もう動けないようですが、念のためその錬成陣が描かれた手袋は、破棄させていただきますよ」

(バッ…シュボッ…メラメラ)

遠藤「くっ…」

杉下「さて残りは、4人、でしたよねェ?…………?……ふたり足りない?」

松本「(バシンッ! バシャッ)オラァッ!」

杉下「後ろからッ?!」

蝶野「グォッ!(ガッ!)」

松本「あだっ!」






111 名も無き被検体774号+ 2011/10/29(土) 22:05:16.38 ID:WCEULpBB0

杉下「フフッ…少し肝を冷やしましたよ…地面を液化して近づきましたか…しかし、せっかく身を隠せる能力なのに、出てきてどうするんです? 私ならまず動きを止めますよ?」

松本「ンフフフ……(バシンッ)」

杉下「?!」

浜田「囮は出てこなあかんやろ」

杉下「変身ッ?!」

(バシンッ…バシャッ…ガキンッ!)

杉下「くっ! 近くに本物ッ?!」

松本「ええこと教えてくれてありがとう!(トプンッ)」

杉下「くっ…足首だけ沈めて固めるとは…しかも動きを止めてすぐに隠れる……悪くはないですよ……相手が我々でなければ、ね……暴虐の錬金術師殿…お願いします」

蝶野「グォッ!…(ググッ…………ググッ…………ググッ……)ビッグバン…インパクト!(ブンッ)」

(………ッッッッッドゴォォォォォォォォォォンッッッッッ)

杉下「どこに隠れても…動きを止めても同じですよ…」

松本「ッ?!……反則やろ…地面吹っ飛ばすんは…」

蝶野「グォッ!(ガッ)」

松本「だっ……!」






112 名も無き被検体774号+ 2011/10/29(土) 22:08:10.22 ID:WCEULpBB0

山崎「おいっ! 田中っ! どうすんねん! ほんまにあんな作戦でいけんのか?!」

田中「大丈夫です! いや、ていうより、あれ以外じゃ切り抜けられません…」

山崎「ていうかお前! まず時間切れっていうのがそもそも推測やろ!」

田中「いや、絶対来ます! 脳内物質だって使えば化学反応で形を変えるし、本人も一時的って何回も言ってました!」

山崎「それはええとしても……浜田さん大丈夫か?」

田中「あの人は大丈夫です…絶対…どつかれて黙ってるわけないですから…」

山崎「まぁ……そやろな…ッ?! おい! 田中!」

蝶野「グフゥッ! フゥッ! ……ふっ…ふっ………ッハァ…ハァ………ハァ……うぅ…」

山崎「来たんちゃうか?!」

田中「来ましたね! ほんなら僕が先に引き離しますから、邦正さん、煙幕お願いします!」



杉下「やれやれ……おクスリが切れてしまいましたか…」

蝶野「ハァ…ハァ…手強いな……ひとりひとりはたいしたことないが…フフッ……連携がうまい……」

杉下「楽しまないでください……あとふたり……もう一度、いきますよ…(スッ)」






113 名も無き被検体774号+ 2011/10/29(土) 22:09:56.43 ID:WCEULpBB0

田中「(パンッ! バシンッ!)」

( ギュオォォォォン!)

杉下「なっ?! 私の足元だけ…高速隆起?!」

(グゥゥゥゥンッ!)

杉下「フッ…私と彼を引き離して時間稼ぎですか?……こんなもの、飛び降りれば済む話でしょう…(タッ)私自身も痛みを軽減できますからねェ」

田中「邦正さん!」

山崎「よっしゃー!(パンッ! バシンッ! ボフゥンッ!)」

蝶野「?!」

杉下「?! また煙幕ですか? バカのひとつ覚えとはこのことですよ!(スタッ)」






114 名も無き被検体774号+ 2011/10/29(土) 22:12:06.05 ID:WCEULpBB0

杉下「フゥッ……この煙幕はすぐ晴れそうですね…さて、いますか? 暴虐の錬金術師殿」

蝶野「おう」
蝶野「おう」

杉下「?!」

(サァァァー……)

蝶野「?!」
蝶野「?!」

杉下「ふたり?!」

蝶野「くっ! (バッ! ガシィィッ!)」
蝶野「くっ! (バッ! ガシィィッ!)」

山崎「よっしゃー!」

田中「いけましたね!」






115 名も無き被検体774号+ 2011/10/29(土) 22:15:15.53 ID:WCEULpBB0

杉下「…変身の錬金術?!」

田中「蝶野さんにも炭素強化スーツを着せたんが仇になりましたね!」

山崎「浜田さんが着てくれててよかったな! 服装だけは真似できへんからな」

杉下「……ッ?! まさか、先ほどのダウンタウンのおふたりの奇襲は!?」

田中「そうです、このための布石です」

蝶野「(グググッ)姿を似せただけで張り合えると思うなよッ!」
蝶野「(グググッ)姿を似せただけで張り合えると思うなよッ!」

蝶野「ッ?! 図に乗なぁぁぁぁ!!(ゴッ!)」
蝶野「ッ?! 図に乗なぁぁぁぁ!!(ゴッ!)」






117 名も無き被検体774号+ 2011/10/29(土) 22:18:01.37 ID:WCEULpBB0

山崎「おい…同時に喋ってるで……あれほんまに、片っぽ浜田さんなんか?」

田中「……えぇ…そのはずですけど…」

杉下「思考まで真似できるとはねェ」

田中「いや……無理ですよ……」

山崎「まぁ元々チンピラみたいなもんやからな、あの人。頭ん中は似てるんやろ」

田中「ま、何にせよ、これでそっちの連携はとれないっすね。どっちが本物がわからない以上、ヘタに手ェ出せないでしょ」

杉下「…………」

山崎「まぁそれ以前に、手出しは蝶野さんが許さへんと思うわ…あの人の性格上、こうなれば意地でも自力で倒そうとするで…肉体強化の錬金術も使わんやろ」

(ガッ! ゴッ! ドガッ! ゴスッ!)

田中「うわ…めっちゃやり合ってる…時間稼ぎだけでいいって言ったのに…」

山崎「一回どつかれてるからなぁ…めっちゃアタマにきてると思うわ…」

蝶野「ぅおおぉぉぉぉぉ!!!」
蝶野「ぅおおぉぉぉぉぉ!!!」

(ガシィィィィィィンンンッッッッ!)

山崎「あ…同時に入ったで」

蝶野「…………ぐふっ!(バタッ)」
蝶野「…………ぐふっ!(バタッ)」

田中「体が一緒でも、あの蝶野さんと相打ちってすごいっすね」

山崎「ただの意地やで…」

杉下「……」






118 名も無き被検体774号+ 2011/10/29(土) 22:22:11.19 ID:WCEULpBB0

杉下「……」

田中「どうします? 『真理の扉を開いた者をふたりも同時には相手にできない』……でしたよね?」

山崎「もう、あんたの負けですよ…」

杉下「……」

遠藤「俺らも……ッ…まだ少しは動けるしな」

松本「見苦しいのは……ッ…右京さんぽくないで…」

杉下「そうですねェ…諦めるとしますか…」

田中「……」

杉下「ここから先の話は、是非皆さんに地に伏したまま聞いていただきたかったのですが……まぁいいでしょう……皆さん、負け、とは……一体何を指してそう言うのでしょうねェ?」

田中「?……」

杉下「傷つき倒れること……絶望の淵に追いやられること……」

山崎「……」

杉下「どう思いますか?」

遠藤「知らんわ……ていうかどうでもええわ」

杉下「勝ち負けというのは……目的を果たせたか否か…その一点に尽きると思うのですよ…」

田中「あんたの目的は……」

杉下「今にわかりますよ……間もなく、ね」






119 名も無き被検体774号+ 2011/10/29(土) 22:24:56.54 ID:WCEULpBB0

松本「まだなんかあんのか? ……ええかげん家帰らしてくれや」

杉下「そういうわけには行きませんよ……なぜなら、私はあなた方にひとつ、嘘をついているのですから…それをお詫びするとともに、訂正しなくては……」

浜田「なんでもええから……はよせえよ」

山崎「浜田さん! 大丈夫ですか?」

浜田「おお、まだ頭クラクラするけどな……あいつはまだ寝とるから安心せえ」

杉下「それはよかった……ここからの話は、是非皆さん5人に、聞いていただきたかったので、ね」

浜田「だからはよ話せっちゅうねん」

杉下「まぁお待ちください…話すのは私ではありませんよ……ねぇ? 千秋さん?」

千秋「……」

遠藤「?! 千秋?!」

田中「千秋……」

浜田「やっと出てきたか……おい! 千秋! 」

千秋「……」

松本「……お前だけを責められるもんでもないと思う、仕事とは言え、屈辱的なことをした俺らを恨む気持ちも分かる、けどな…ケリはつけさせてもらうで」

千秋「……違うの」

遠藤「?」






120 名も無き被検体774号+ 2011/10/29(土) 22:27:16.37 ID:WCEULpBB0

浜田「違うって、なんやねん」

千秋「……」

松本「ほんまは、お前が仕組んだことちゃうってことか?」

千秋「……ううん、それも違う」

松本「なんでタメ口やねん」

山崎「ハハハハwww」

千秋「仕組んだのは、私……でも、みんなを…憎んでたわけじゃないッ…」

田中「?!」

遠藤「…どういうことやねん」

山崎「田中……お前の話とちゃうやんけ…」

田中「いや、僕は…千秋が俺らを殺そうとしてるって…え?…あれ?」

浜田「俺らを憎んでたわけじゃないけど、殺したかったっちゅうことか?」

杉下「ご名答。それこそが、私がついていた嘘なんですねェ…」

浜田「どういうことや…」

千秋「……ごめんなさい……私は……ただ……娘を……いろはを…取り戻したかっただけ!」

田中「?!」

遠藤「いろはが?! どうしたって?」






121 名も無き被検体774号+ 2011/10/29(土) 22:30:19.56 ID:WCEULpBB0

千秋「いろはが……ある日…病院に運ばれたの……原因はわからないけど……意識がなくなって……昏睡状態で……手術もしようがないって……目を覚ます見込みもないし…徐々に衰弱していって……それで、私…人体錬成したの…」

遠藤「?!」

田中「!」

浜田「瀕死の娘を素材に……健康な娘を…錬成したんか…」

千秋「…結果は……失敗だった…」

遠藤「どっか持ってかれたんか?!」

千秋「……私は…私自身の体は…何も持っていかれなかった……真理なんてものも見なかった……でも、いろはが……扉の向こうに……まるごと……全部……持っていかれて……」

遠藤「…ッ!」

浜田「……マジでか」

松本「それで、なんで俺らを狙うんや?」

千秋「……持っていかれたのは…いろはの体だけじゃなかったの……私と…いろはの…絆」

山崎「絆?」

杉下「親子としての繋がり…そんなものまで、通行料になってしまうんですねェ」

千秋「絆がなくなって…いろはの…いろんなものを失くすの…思い出が…どんどんなくなるの……今は顔も…思い出せない……」

遠藤「……ッ…」






122 名も無き被検体774号+ 2011/10/29(土) 22:32:15.33 ID:Rq/LUKV/0

なにこの泣ける展開





123 名も無き被検体774号+ 2011/10/29(土) 22:32:53.69 ID:WCEULpBB0

千秋「だから……いろはを…絆を取り戻すためには…等価交換だから…私も…絆を差し出すしかないの」

杉下「そこで、女史が知る限り、最も強い絆で結ばれている、あなた方『ガキのメンバー』が選ばれた…」

田中「そうか…絆の…等価交換」

杉下「ええ、あなた方を死の危険に晒すことで、より深い絆にしようとした…全ては愛娘を取り戻そうとする…母の愛ゆえにです…だからこそ、私も女史に協力を惜しまなかった…」

遠藤「千秋…」

松本「……ッ」

杉下「ま、それは私の建前なんですけどねェ!」

浜田「?!」

千秋「?!」






124 名も無き被検体774号+ 2011/10/29(土) 22:35:05.23 ID:WCEULpBB0

杉下「クッ…クヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒャハハハハハハハハハハハハハ」

千秋「……どういう…こと?」

杉下「ンフフフフフフフフフ…どうもこうも……ヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒ…山崎さん…あなたの『あのとき』の言葉通りですよ……」

山崎「?」

田中「…ッ! おい!」

杉下「ええ、そうです…黒幕は私です」

浜田「…おい…どういうことや…」

杉下「ンヒヒヒヒヒヒ…先ほど申し上げましたよね?…勝ち負けは、目的を果たせたか否かで決まる…と」

遠藤「……」

杉下「私の目的はねェ…これですよ(ペラッ)」

田中「…錬成陣? 人体錬成の…?」

杉下「さすが、何度も見ているだけありますね……あ、失礼…田中さんは自分で描けるほどに、覚えていましたよね? ンフフフフフヒヒヒヒヒヒヒヒ」

田中「……何が言いたいんや」






125 名も無き被検体774号+ 2011/10/29(土) 22:37:53.67 ID:WCEULpBB0

杉下「それにしても、この錬成陣…とってもシンプルですよねェ…正円と五角形がふたつずつ…あとは素材の組み合わせ方が少し書いてあるだけ…」

浜田「お前ほんまに何が言いたいんや」

杉下「……実はこの人体錬成の錬成陣、ある条件を満たすと、人体ではなく、別のものを錬成することができるんですよ……」

松本「……もう帰りたい」

杉下「……そのある条件とは……素材に、複数の人間を用いること…そしてそのとき錬成されるものは……クヒヒヒヒヒヒヒヒヒ……賢者の石ですよ」

田中「……!」

山崎「……!」






126 名も無き被検体774号+ 2011/10/29(土) 22:40:28.19 ID:WCEULpBB0

浜田「なんやそれ? すごいもんなんか?」

杉下「あなた方、凡人には理解できないかもしれませんがね! 賢者の石とはあらゆる真理、あらゆる素材を内包する究極の物質なのですよ! つまり! 望むもの全てを手に入れることができる! 世界の終焉も、永遠の命でさえね!」

山崎「複数の人間…五角形…」

杉下「いいですよ! 山崎さん! 仰る通りです! 五角形の頂点に人間を配置する! 5人必要なんですよ! それも、強い絆で結ばれた5人を揃えると、更に純度の高い賢者の石を錬成することができるんですよ!」

浜田「だから俺たち5人と…いろはを失くしてうまく利用できそうな千秋に目を付けた…」

杉下「……ふぅ…やはり真理を見ていない人間はダメですね…ここまで話してあげても核心に触れてすらくれない…」

山崎「……っ?! おい! まさか!」

田中「……考えられへん……」

杉下「私が仕組んだに決まっているでしょう……いろはさんの昏睡も」

千秋「ッ…!」

遠藤「ッ!……」






127 名も無き被検体774号+ 2011/10/29(土) 22:44:12.25 ID:WCEULpBB0

杉下「ここまで聞いて偶然だなんて考える方がどうかしていますね! 忘れましたか? 私が『幻惑の錬金術師』だということを! 原因不明の昏睡? 衰弱? 痕跡を残さず脳ミソいじるなんて、私にとっては紅茶を淹れるほどに簡単な作業ですよ!」

田中「お前ッ!」

杉下「どうしますか? 殺しますか? 言っておきますが、いろはさんを取り戻すためにあなた方の協力が必要だというのは嘘ではありませんよ…いろはさんを取り戻すには、彼女の肉体と絆…両方を満たす等価交換が必要です…」

山崎「……」

杉下「まぁ、私がしたことはもう想像できるでしょう……いろはさんを眠らせ、千秋女史に成功しない人体錬成を促し、いろはさんを失わせる」

遠藤「くっ……」

杉下「そして私は女史にいろはさんを取り戻す方法と偽り、女史自身はその失敗を取り戻すためと信じ切って今日の全てを仕組んだ…あ、女史が内通者を得るために田中さんに声をかけたのは、私も知りませんでした…驚きましたよ」

田中「……」

遠藤「お前だけは……ほんまに許さんからな…」

杉下「いいですねェ! その目! そういう目で見られることが、私の生きがいですよ! 幼い頃から死体を見るのが好きでした! 不幸な事故に胸が躍りました! 世界を破滅に導きたかった! こんな異常者を! 変質者を! 見るにふさわしい目ですよ!」

松本「こいつはほんま、家帰る前にシバかなあかんな」

山崎「……」






129 名も無き被検体774号+ 2011/10/29(土) 22:47:41.55 ID:WCEULpBB0

杉下「……強がって凄んでみせても無駄ですよ……田中さんと山崎さん以外の3人は、暴虐の錬金術師殿との戦いで、強がるのが精一杯でしょう?」

浜田「ッ…」

杉下「そして田中さんと山崎さんは、どうすることもできないことを悟って…絶望している……」

浜田「……ほんまか?」

田中「……」

山崎「……」

遠藤「なんとか…言えや…」

杉下「何とも言えないでしょうね! もはや私に賢者の石を渡して、いろはさんを取り戻すよう交渉するしかないのですから! もちろん、そうしても構いませんよ…私の勝ち逃げが許せるのなら…ですがね」

田中「……」

山崎「……」

杉下「わかりましたか? あなた方5人では、どうすることもできないということが……最も優れた策略というのはね、全て暴かれても相手がどうしようもなくなってしまうものなんですよ!」

田中「…………わかりました」

浜田「…おい!」

遠藤「あかんぞ…田中…」

松本「遠藤…でもお前…」

遠藤「いろはのことは…あれですけど、でもこいつが賢者の石なんか手に入れたら、その場で全員、口封じに殺されますよ!…取り戻したいろはも、一緒に」

杉下「……」

田中「いいです…もう…わかりましたました…」

山崎「うん、俺も…わかった」

杉下「助かりますよ…話の分かる方がいてくれて」

田中「邦正さんも、わかりました?」

山崎「うん、わかった」

杉下「……?」






130 名も無き被検体774号+ 2011/10/29(土) 22:50:28.23 ID:WCEULpBB0

田中「…右京さん」

山崎「俺たち…わかりました…」

杉下「……何がですか?」

田中「大団円の錬成陣です!」

杉下「?!」

山崎「(パンッ! バシンッ! ギュルルルッ! ガキンッ!)」

杉下「くっ……フフッ…今さら私を拘束して、どうしようと言うんですか? わかっているのでしょう? あなた方5人ではどうしようもないことを! あなた方5人は、賢者の石の素材になる以外ないのですよ!」

山崎「……残念ながら、5人じゃないんですよね…」

松本「?」

浜田「?」

遠藤「?」

杉下「…? 何をバカな…」






131 名も無き被検体774号+ 2011/10/29(土) 22:54:38.47 ID:WCEULpBB0

山崎「(スゥゥゥゥ~ッ……)ああぁぁぁー!! こんなところで! 西川史子さんが裸で誘惑しとるー!!!!」

(ダダダダダダダダッ)

ヘイポー「どこどこどこどこー!!」

杉下「?!」

松本「え~……いやや…」

田中「ごめんなさい、ヘイポーさん…嘘なんです…」

ヘイポー「ええー? せっかくオサセを簡単に抱けると思ったのに~」

山崎「ほんまに理性とか恐怖心とか、心のブレーキ全部持っていかれてんな…」

ヘイポー「あ! みんなやられてる! ざまぁみろ~! エヘヘヘヘヘヘ!」

浜田「お前ほんま…いつかシバくからな…」

田中「ヘイポーさん、ちょっとお願いがあるんですよ」

ヘイポー「え~、めんどくさいのはやだよ~」

田中「大丈夫です! めっちゃ簡単ですから! しかも幼女と手を繋いで歩けますよ!」

ヘイポー「ぃやります!」

田中「じゃあ、条件は整いましたね」

山崎「おお、ほなやろか」

千秋「……」

田中「(パンッ! バシンッ!)……今日この錬成陣作るのは、2回目やな…」

浜田「ほんまお前ら、どうするつもりや?」

山崎「あ、それはもう、単純な話です! いろはちゃんの肉体と絆を、ほんまに等価交換します」

遠藤「は? いや、ほんまに賢者の石錬成するんですか?」

田中「まぁ種明かしは、最後の最後ってことで」

山崎「じゃあ、右京さんを中央にして、俺たち5人も五角形の頂点に立った…これで錬成陣が発動すれば……」






132 名も無き被検体774号+ 2011/10/29(土) 22:57:24.17 ID:WCEULpBB0

杉下「……このままだと、本当に賢者の石が錬成されますよ? あなた方5人の命と引き換えに……いいんですか?」

田中「右京さんも、種明かしは向こうで聞いてくださいね」

浜田「もうなんでもええわ…頼むで」

松本「信じてるで、ぐらい言えや…強情やの…」

遠藤「ほんなら、頼むな」

田中「おう」

山崎「大丈夫や」

田中「ほんならヘイポーさん、右京さんの隣で人体錬成してください! その後のことは、さっき話した通りでお願いします!」

ヘイポー「はーい!(パンッ…バシンッ!)」

浜田「うわぁ…またこれか…」

松本「……家帰りたい」

遠藤「……いろは…」






133 名も無き被検体774号+ 2011/10/29(土) 22:59:50.00 ID:WCEULpBB0

ヘイポー「……あ、またここか」

杉下「! ここが…真理の扉の内側……錬成陣を発動したのはあなたですから、あなたがここで取引するんですよねェ」

ヘイポー「うん、そうみたい」

???「いらっしゃい…また会ったね」

ヘイポー「あ、どーも!」

杉下「……誰です?」

真理「真理だよ…神とか…宇宙とか…いろんな呼び方があるけどね」

杉下「?!……これが…真理…」

真理「で、今回は何しに来たの? 君はもう真理を見たでしょ?」

ヘイポー「うん、今回はね、『そっち』にいる人を連れ戻しに来たの……えっと、いろはちゃん…だっけ? いる?」

真理「……うん、いるけどね…わかってるよね? 等価交換だよ? あの子は肉体だけじゃなく、世界との絆もこっちにあるんだ…だから、絆と肉体、ふたつの等価交換になるよ? いいの?」






134 名も無き被検体774号+ 2011/10/29(土) 23:03:32.66 ID:WCEULpBB0

ヘイポー「うん、絆はもうこっちに来てるでしょ?」

真理「? あぁ、ほんとだ。5人の強い絆だね…うん、これなら大丈夫だよ。でもいいの? このまま5人の命も渡せば、賢者の石と等価交換できるよ?」

ヘイポー「いいよ幼女と手繋いで歩きたいし」

杉下「な!?」

真理「…ま、そっちがいいならいいよ……じゃあ、彼女の肉体は何と等価交換する?」

ヘイポー「体は体と等価交換でしょ? この人だよ」

杉下「?!」

真理「え? ……この人?」

杉下「クククククッ……フヒャーハハハハハハハッ!! 何を言い出すかと思えば!」

真理「……」

ヘイポー「……」

杉下「ンフフフフフフフフフ…いいですか? 等価交換なんですよ?! 過不足があってはならないんですよ! このような変質者と! あのような純真無垢な幼子を等価交換?! どう考えても釣り合わないでしょう?! 考えてもごらんなさい!
私は世界からすれば異端中の
異端! 人間としての価値などほとんどないのですよ! 一方彼女は人を疑うことを知らない天使のような少女! ほかの人間とは全くもって異質なこの私と! 絵に描いて額に入れたような型通りの未来のある人間を! 等価交換などできるわけがないでしょう!」

真理「できるよ?」

杉下「はぃ?」






135 名も無き被検体774号+ 2011/10/29(土) 23:05:32.00 ID:WCEULpBB0

真理「聞こえなかった? できるよ、等価交換。価値は同じだよ」

杉下「…何をバカな」

真理「同じ価値だよ。君も、あの子も。価値は変わらない。だから、等価交換できるよ」

杉下「……そんなわけ…ないでしょう…私は!」

真理「何も変わらないよ…ほかの誰とも…」

杉下「……私は…」

真理「君は普通の人だよ」

杉下「嘘だ…」

真理「嘘なもんか…交換してみる?」

杉下「ッ! 君は見ているだろうッ! 私の異常性をッ!」

ヘイポー「さぁ? 覚えてないから、見てないんじゃない?」

杉下「ッ…」

真理「…で? どうするの? するの? 等価交換」

ヘイポー「うん、お願い」






136 名も無き被検体774号+ 2011/10/29(土) 23:08:32.66 ID:WCEULpBB0

杉下「私は……私は異常者なんだぞ…」

真理「じゃあ、確かに、等価交換ね」

ヘイポー「うん、ありがとう」

杉下「やめろ……私は異常者なんだ! 普通の人間じゃないんだ! そんな! そんな目で……私を見るなァァァァァァァァァ! いやだあああああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!」

(バシンッ)

いろは「?……あれ、ここは?」

ヘイポー「あっ! 君がいろはちゃん?」

いろは「…………おじちゃん誰?」

ヘイポー「君のパパとママに、連れて帰るように頼まれたんだ! あと僕はおじちゃんじゃないよ、おにいちゃん!」

いろは「! ママとパパに会えるの?! やったー!」

ヘイポー「じゃあ、いこっか! はぐれないように、手を繋ごうね!」

いろは「大丈夫よ、おじちゃん! ちゃんとついていくし、手は繋ぎたくない」

ヘイポー「ッ………ウッ……ヒック……」

いろは「泣かないの、大人なんだから」






137 名も無き被検体774号+ 2011/10/29(土) 23:11:25.18 ID:WCEULpBB0

(バシンッ)

千秋「…!」

いろは「あ、ママー!」

千秋「……いろは?」

いろは「いろはだよー! やっと会えた~!」

千秋「いろは……体は……無事?」

いろは「? うん! 大丈夫だよ!」

千秋「……いろは!(ガバッ!……ギュゥゥ)……ぅっ……ぅっ」

いろは「ママ?」

千秋「ごめんね、いろは…辛かったでしょ……ごめんね」

いろは「いろは大丈夫だよ! おもちゃの無いとこにずっといたけど、シンリっておじちゃんが遊んでくれたし!」

田中「……ん……あ、終わったんかな…! みんな! 起きてください!」

山崎「……んんっ」

浜田「(ブスゥッ!)」

松本「ンフフフフw……チッ…ほんま腹立つわ…」

遠藤「ん……おぉ! いろっ……は…」

いろは「あー! パパー!」

遠藤「おお……いろは…よかったな…」

千秋「……ふぅ…フフッ…今日は…いいよ」

遠藤「(ダッ!……ガバッ!)……いろは…」






138 名も無き被検体774号+ 2011/10/29(土) 23:15:08.69 ID:WCEULpBB0

浜田「ちゅーことは結局、あいつは向こうに置いてけぼりってわけか?」

田中「そうっすね」

松本「なんか、あいつにされたこと考えると、納得いかんな…」

山崎「大丈夫ですよ、僕らの考え通り事が運んだなら、多分殺されるより辛い思いをしたまま、死ぬまで生き続けると思いますよ…」

遠藤「よかったわ……いろはが無事で…」

松本「まぁそやろな、俺ははよ家帰りたいわ」

千秋「?」

浜田「あー、俺もや、はよ帰ろ」

山崎「ほんなら、おつかれっしたー!」

田中「おつかれさまです! お先失礼します!」

松本「おぉ、おつかれー」

浜田「ういっすー!」

千秋「え? …ちょっと!」

遠藤「どうしたん?」

千秋「なんか、あっさりしすぎてない?」

遠藤「そうか? こんなもんやろ、元々仕事のつもりで来たんやし」






139 名も無き被検体774号+ 2011/10/29(土) 23:16:37.94 ID:WCEULpBB0

千秋「…………なんで?」

遠藤「ま、ほんまに大団円になったな! ほんなら帰ろか、家まで送ろか?」

千秋「え?……あ、うん…」



ヘイポー「…………(ムクッ)」

ヘイポー「…………納得いかない」

蝶野「…………(ムクッ)」

蝶野「…………納得いったぜ」






140 名も無き被検体774号+ 2011/10/29(土) 23:20:30.20 ID:WCEULpBB0

ヘイポー「なんだよぉぉー!! 幼女と手ぇ繋げるんじゃなかったのぉぉ?!」

蝶野「あいつ…強かったな…体が同じとは言え、俺と張り合う度胸はなかなかのもんだ…」

ヘイポー「幼女! 幼女! 小さくて細い幼女ー!!」

蝶野「またあんなやつと、意地の張り合いやってみてえもんだ…おい! うるせえぞ! こっちゃいい気分なんだよ!」

ヘイポー「…なんだお前?」

蝶野「俺が誰かなんてどうでもいいんだよ! 黙ってろってんだ!」

ヘイポー「ははーん、お前さては力だけの頭カラッポタイプだな?」

蝶野「……」






141 名も無き被検体774号+ 2011/10/29(土) 23:24:16.93 ID:WCEULpBB0

ヘイポー「僕は真理を見たんだぞ! しかも恐怖心を持っていかれたから、ないんだ! こういう人間が一番怖いんだぞ!」

蝶野「……そうか」

ヘイポー「そうだ! いいこと考えた! 腹いせにお前をぶっ倒してから幼女と手を繋ぎに行こう!」

蝶野「そうかお前、恐怖心を持っていかれたのか……(ザッザッザッ)」

ヘイポー「ひひひ、そうだぞブボッ!」

蝶野「そいつは厄介だな…(グリグリ)」

ヘイポー「ぢょ……っど…みぞ…おぢ…」

蝶野「そんなもん持っていかれたら大変だろ?(ボキボキッ…ボキボキッ)……俺がいちから、叩き込んでやるよ…」

ヘイポー「ヒィィッ! あっ! 怖い! 今怖い! 恐怖心がある!」

蝶野「何を持っていかれたかなんて知らねえけどな(ボキボキッ)…持っていかれて失くしたんなら(ボキボキッ)…いちから作り直せばいいんだよ……お前よかったな…真理タダ見だ…」

ヘイポー「いやあああああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!ごわいいいいいいぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃヒブッ」


糸冬






142 名も無き被検体774号+ 2011/10/29(土) 23:27:39.30 ID:PXaEZ9ZX0

おつw 面白かったw





143 名も無き被検体774号+ 2011/10/29(土) 23:28:18.00 ID:Rq/LUKV/0

1おつ!楽しかった!また書いてくれ!





145 名も無き被検体774号+ 2011/10/29(土) 23:38:01.38 ID:WCEULpBB0

無駄に長い駄作に付き合ってくださってありがとうございます

途中でこころ折れそうでしたが、温かいお言葉をいただけてよかったです






147 名も無き被検体774号+ 2011/10/30(日) 00:03:40.61 ID:5gVepX850

ヘイポーがこういう形で役に立つとはwww





148 忍法帖【Lv=15,xxxPT】 2011/10/30(日) 02:08:12.71 ID:TgY1jNVA0

右京さんの、「はぃ?」がよかった。
1さん、乙でした!






151 名も無き被検体774号+ 2011/10/30(日) 03:26:47.84 ID:xIKaowMC0

クレイジーwwwwwww
だがありがとうwwwwwww






152 名も無き被検体774号+ 2011/10/30(日) 07:22:24.22 ID:i9LTG5GN0

乙!めっちゃ面白かった!






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COMMENT

最近鋼、2期のFAみはじめたけど面白いなこれ。
1期は、主人公と弟がいちゃいちゃしてショタ漫画かよ!とか思ったけど。
まあそれでもいいけどな。

|      | 2011/10/30 15:34 |

ヘイポーwww

| | 2011/10/30 20:15 |







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